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名古屋、主力欠場&アクシデントに屈せず勝利。他力ながら次節にもV!

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[11.14 J1第30節 名古屋2-1大宮 瑞穂陸]

 次節にも初V! 首位名古屋グランパスがホームの大宮戦に2-1で勝利し、勝ち点を63に伸ばした。2位の鹿島も川崎Fに2-1で勝利したため勝ち点差は8のままだが、次節20日の湘南戦(平塚)に名古屋が勝利し、鹿島が神戸に引き分け以下だと残り3試合で勝ち点差が10以上となるため、悲願の初優勝が決まる。

 さすがは首位チームといえる選手層の厚さを見せつけた。前節の鹿島戦に0-1で敗れて臨んだ一戦。この日はエースのFWケネディが出場停止、DF田中マルクス闘莉王が右太腿裏の肉離れの怪我で欠いた。FW金崎夢生も怪我で長期離脱中と苦しい状況だったが、今季まだ1度もない連敗はしなかった。3トップの中央にFW玉田圭司、トップ下にリーグ戦7試合ぶりの先発となるMFブルザノビッチが入るなどしてきっちりカバーした。

 アクシデントも跳ね返した。前半5分、左CKのチャンスにニアサイドでDF増川隆洋が競り、そのこぼれたボールをブルザノビッチが叩き込み先制に成功した。助っ人の4月3日の神戸戦以来約7カ月ぶりのゴールで勢いづくかと思われたが、前半27分ごろ、ブルザノビッチが足を負傷。担架で外に運ばれ、ピッチ上は1人少なくなった。一度はピッチに戻ったが走れず、交代にFW巻佑樹が呼ばれたが、交代直前の前半32分、大宮FW石原直樹に同点弾を決められる不運に見舞われた。

 しかし、首位を快走するチームが動揺することはなかった。その後も優位に試合を進め、前半42分、左CK近くでFKを得ると、このキックに増川隆洋が飛び込んでヘディングシュート。191cmの大型CBの今季リーグ戦初ゴールで2-1の勝ち越しに成功した。その2分後、大宮MF李浩が2枚目の警告を受けて退場と、名古屋に“追い風”が吹いた。

 後半、名古屋はボールをつないで攻めたが、1人少ない大宮がカウンター狙いで引いて守ったため、バイタルエリアを攻略できない。後半24分に中村直志に代えてMF三都主アレサンドロ、同39分にマギヌンに代えてFW杉本恵太を投入したが、追加点は奪えなかった。それでも連敗はせずに2-1で勝利し、次節20日の湘南戦にも優勝が決まる状況を作った。

 増川は試合後のテレビインタビューで「ぜんぜん(ゴールが)取れていなかったのでやっと取れた。その点が貴重な勝利に結びついて良かった」と笑みを見せた。鹿島の結果次第だが、悲願の初優勝が目前に近づいてきた。だが、増川は「鹿島うんぬんじゃなくて、自分たちが勝ち続けることが優勝という道につながる。自分たちがしっかりプレーすることが大事。一生懸命プレーしたい」と表情を引き締め必勝を誓っていた。

(文 近藤安弘)

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