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大久保不在も神戸が鹿島にドロー。15位F東京に“1差”に迫る

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[11.20 J1第31節 神戸0-0鹿島 ホームズ]

 16位のヴィッセル神戸が貴重な勝ち点1を奪った。2位鹿島をホームに迎え撃ち主導権を握る時間もあるなど善戦し0-0のドロー。4試合負けなしで勝ち点を31に伸ばし、J1残留を争う15位のFC東京に同1差と迫った。

 エースFW大久保嘉人が左下腿肉離れで全治約6週間で今季絶望という苦しい状況になったが、攻撃陣は再三、鹿島ゴールを脅かし北本久仁衛河本裕之のCBコンビが当たりの激しい守備で鹿島攻撃陣を封じ込めた。

 立ち上がり神戸がチャンスを作った。前半5分、右CKに北本が飛び込みヘディングシュート。惜しくもクロスバーを叩いたが、前半は神戸の方が決定機を作った。同25分には速い攻撃からFWポポが左サイドを突進。そこからのアーリークロスにMF小川慶治朗が走り込み、DFラインの裏を取ってスライディングシュート。ジャストミートせずにGK曽ヶ端準にセーブされたが、順位差を感じさせない試合運びを見せた。

 後半5分にはポポが左サイドを仕掛けてシュート。これはサイドネットに当ててしまう。同18分には途中出場のイ・ジェミンの右クロスから再びポポが右足でシュートするが、DFにブロックされた。ゴールは生まれなかったが、縦に速い攻撃が機能し、王者を苦しめた。

 1とはいえ、奇跡の逆転Vを目指していた鹿島から勝ち点を奪ったのは大きい。テレビインタビューで和田昌裕監督は「お互いチャンスがあった。互角のような試合だった。うちは気持ちが入った試合ができた」と満足感を示した。

 15位のFC東京に勝ち点差1と迫り、残り3試合に残留を賭ける神戸。相手は大宮、清水、浦和と難敵が待ち受ける。直接対決といえる大宮戦は守備の要の北本を出場停止で欠くが、指揮官は「ずっと対戦相手は厳しい。それでも勝ち点が積み上げられているのは自信になっている。自分たちのサッカーをすることで勝ち点を積み上げられると信じている」と選手たちの“底力”に期待を寄せた。
 
(文 近藤安弘)

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