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F東京に悪夢……。J1残留かかる最終戦、石川の欠場が濃厚に

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[11.27 J1第33節 F東京1-1山形 味スタ]
 15位FC東京は16位神戸との勝ち点差が1となり、自力でJ1残留を決めるには12月4日の最終節・京都戦(西京極)に勝たなければいけなくなった。相手はすでにJ2降格が決まっており、モチベーションを考えてもF東京が優位ともいえるが、不安材料が噴出した。
 元日本代表MF石川直宏がこの大一番を欠場することが濃厚となった。この日の山形戦の前半途中に右ふくらはぎを痛めて同35分に途中交代したが、石川は試合後、患部の状態について「たぶん1カ月くらいかかると思う」と明かした。まだ精密検査を受けていないため正確な日数ではないが、これまでの怪我の経験から、少なくとも1週間で完治するような状態ではないという。
 石川は言わずと知れたFC東京の看板選手。スピードを活かしたドリブル突破を武器に、右サイドで起点になっている。この日も前半序盤は完全なFC東京ペースだったが、チャンスのほとんどに石川が絡んでいた。今季はゴール数こそ2得点に留まっているが、精神的支柱で、セットプレーのキッカーも務める。京都戦は、これまでJ2に降格したことがないチームにとって、相当なプレッシャーがかかることが予想されるだけに、大黒柱の離脱は痛すぎる。
 「引き分けに終わったけど、負けていない。次につながる勝ち点1だと思う。苦しいのオレたちだけじゃない。(試合には出れないかもしれないが)いい雰囲気を作りたい」と味方の頑張りにJ1残留を託した石川。無念さはあるが、味方を信じて、裏方でも何でもチームのために尽くす覚悟を示した。とはいえ、まだ精密検査は行っていない。もしかしたら……。チームメート、サポーターは石川の奇跡的な回復を祈るしかない。
[写真]この試合負傷交代したF東京MF石川
(取材・文 近藤安弘)

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