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川崎Fはホーム4戦未勝利、明日の結果次第でACL出場の可能性が消滅も

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[11.27 J1第33節 川崎F1-1浦和 等々力]

 川崎フロンターレはホーム最終戦で浦和レッズと1-1の引き分けに終わった。前半1分に幸先良く先制するも、後半30分に追い付かれ、ホームゲーム4試合連続勝利なし(2分2敗)。明日28日に試合を行う3位鹿島と4位C大阪の結果次第では、最終節を待たずに3年連続ACL出場の可能性が完全に消滅する。

 14日間で公式戦5試合目。川崎Fにとって、この連戦は苦しい戦いの連続だった。5連戦の初戦となった14日の鹿島戦に1-2で敗れ、リーグ優勝の可能性が消滅。17日の天皇杯4回戦では山形にPK戦の末、敗れた。20日のF東京戦は2-1で勝ったものの、ACL出場権争い直接対決となった23日のC大阪戦は1-2で敗戦。そして、ホーム最終戦となったこの日も勝利には届かなかった。

 MFヴィトール・ジュニオールを出場停止で欠き、右SHでFW黒津勝が6試合ぶりに先発。MF田坂祐介も負傷離脱中と、攻撃面が不安視されていたが、早々と先制点を獲得した。

 試合開始からわずか30秒、DF伊藤宏樹の右クロスにFW矢島卓郎が頭で合わせた。14日の鹿島戦で右手首を骨折した矢島だが、ギブスをしながら出場を続け、20日のF東京戦でも先制点。2試合ぶり今季4点目となるゴールでチームを勢い付けた。

 ところが、その後のチャンスに追加点を奪えず、後半30分、逆に同点に追い付かれてしまう。右サイドから仕掛けたMFポンテのパスはMF中村憲剛の股間を抜けて、ゴール前のFWエスクデロ・セルヒオの足下へ。豪快なシュートがゴールネット上方に突き刺さり、試合は振り出しに戻った。

 ホーム最終戦を白星で飾り、ACL出場権獲得へ望みをつなぎたい川崎Fは終盤、怒涛の攻撃を見せる。しかし、後半37分、FWジュニーニョの左クロスにダイビングヘッドで合わせた矢島のシュートもGK山岸範宏の好セーブに阻まれた。

 1-1の引き分けに終わった試合後、ピッチではホーム最終戦のセレモニーが行われた。サポーターの前で挨拶した中村は「最後の数試合で等々力で勝てなかったこと、タイトルに届かなかったことが悔しい」と無念さをにじませていた。

 現時点で3位鹿島と勝ち点3差、4位C大阪とは勝ち点2差ある。明日28日の試合で鹿島が京都と引き分け以上なら、その時点で川崎Fの3位以内の可能性はなくなる。

 リーグ戦の上位3チームのいずれかが天皇杯に優勝した場合、リーグ4位のチームが繰り上がりでACL出場権を獲得できるが、やはり明日28日に試合を残すC大阪が湘南に勝てば、川崎Fの5位以下が確定。来季、ACL出場の可能性は完全に消滅する。

 12月4日、川崎Fの最終節の相手は、J1残留の懸かる仙台。明日の結果次第で最終節の持つ意味は変わってくるが、今季公式戦ラストゲームを勝利で飾り、悔しさばかりのシーズンをせめて良い形で終えたい。

(文 片岡涼)

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