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名古屋が年間最多勝記録更新!

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[12.4 J1第34節 名古屋2-1広島 豊田ス]

 2010年のJ1王者・名古屋グランパスサンフレッチェ広島に2-1で競り勝ち、05年の1シーズン制導入以降、最多となる年間23勝目でシーズンを締めくくった。

 これまでシーズン最多勝利数は、06年優勝の浦和と07年優勝の鹿島の22勝(ともに勝ち点は72)。11月27日の磐田戦で挙げた勝利により、この記録に並んでいた名古屋が記録を塗り替えた。なお、昨季優勝の鹿島は20勝で同08年の鹿島は18勝。今季首位を独走して初優勝した名古屋の成績は、過去のJ王者をも上回る堂々たる数字であった。

 ホームでの記録更新をかけた名古屋は前半、2点を先取する。まずは22分、FW小川佳純の右クロスにゴール正面でFWケネディが頭で合わせて先制ゴールを決めた。ケネディの得点王となる今季通算17得点目で幸先良くリードした名古屋はさらに32分、FW玉田圭司のパスを受けたMFマギヌンが左足シュートを決めて追加点を奪う。今季限りで退団するマギヌンは天皇杯には出場せず、8日に帰国する。初優勝に貢献しながら、この試合を最後にチームを去る男が3月13日の川崎F戦(2-3)以来の今季2点目となる「惜別」のゴールを決めて、リードを広げた。

 その後、前半ロスタイムに広島のFW李忠成に1点を返されるが、名古屋は後半に入っても試合を圧倒し続ける。18分にはDF田中マルクス闘莉王のスルーパスに玉田が抜け出し、27分にはPA外左からの小川のFKにゴール正面で闘莉王が頭で合わせた。このシュートがクロスバーを叩くなど追加点は奪えなかったが、29分には7試合ぶりの出場となるMF金崎夢生をピッチへ送り出し、最後まで攻撃の手を緩めなかった名古屋が広島を押し切った。

 名古屋によると、ストイコビッチ監督は今季について「重要な事はやはり我々が目的として挙げていた1位で終わるという事、優勝するという事、それが成し遂げられて一番良かったと思います」。悲願のJ1優勝を果たし、今季残るタイトルは天皇杯だけ。今月25日の天皇杯準々決勝では、リーグ戦を4位で終えた鹿島と対戦する。ケネデイと闘莉王がケガの治療を理由としてそれぞれ帰国するため、攻守における主軸を欠いた状態での一戦となる。その中、ACL出場権を手にするためにも死に物狂いでかかってくる前王者を返り討ちにすることができるか。新王者としての強さをみせつけたい。

(文 片岡涼)

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