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[大学選手権]関西大が打ち合い制す、次戦は福岡大とリベンジマッチ

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[12.18 全日本大学選手権1回戦 国士舘大2-3関西大 プレテク]

 第59回全日本大学サッカー選手権は18日、1回戦8試合を行い、関西大(関西2)は国士館大(関東3)に3-2で競り勝ち、準々決勝進出を決めた。

 立ち上がりから積極的な入りを見せた関西大は前半3分、MF海田佳祐(1年)の左クロスにFW藤澤典隆(4年)が飛び込み、ダイビングヘッド。同8分にも左クロスが流れたボールをオーバーラップしたDF櫻内渚(3年)が狙うも、ゴールライン上でDF塩谷司(4年)がクリアした。同11分にはFW金園英学(4年)がDF2人を背負いながら鋭い反転で突破。スピードに乗ってPA内に進入したが、塩谷がなんとかカバーに入った。

 国士館大も相手のミスを突いて何度かチャンスを迎えるが、なかなかフィニッシュまで持ち込めない。関西大の早いプレッシャーの前にビルドアップでもたつき、自分たちの形で攻撃の糸口をつかめなかった。

 すると、前半15分、国士館大がDFラインでボールを回しているところに金園が猛然とプレスをかけ、塩谷のキックに体を当ててボールをカット。そのままゴール前に持ち込み、冷静に右足でゴールに流し込んだ。

 先制点を許し、さらに苦しい状況に追い込まれた国士館大だったが、ワンチャンスを生かす。前半34分、相手CKをGK新井章太(4年)がパンチングで弾くと、このセカンドボールを拾ったMF蓮沼優(3年)が自らドリブルで左サイドを駆け上がる。一気のカウンターでDFのマークを振り切り、ゴール前に折り返したボールをFW吉野峻光(3年)がDF2人に挟まれながら右足を振り、同点のゴールネットを揺らした。

 優勢に試合を運びながらカウンター1本で追い付かれた関西大だが、「点は取られたけど、僕らも攻撃には自信があった」(金園)と下を向くことなく、勝ち越しゴールを目指す。そして後半6分、DF田中雄大(4年)の右CKをDF寺岡真弘(1年)がヘディングで叩き込み、2-1と再びリードを奪った。

 国士館大もすかさず反撃し、後半18分、MF佐藤優平(2年)からのラストパスを受けた蓮沼が右足でゴールにねじ込み、2-2。互いに譲らず、試合が激しさを増す中、激闘に終止符を打ったのは途中出場でピッチに入ったFW安藤大介(2年)だった。

 失点直後の後半19分、MF中島龍基(1年)に代わって右MFに入ると、その6分後だ。左サイドから藤澤、金園、MF田中裕人(2年)と細かくパスをつないで、逆サイドでフリーの安藤へ。GKとの1対1から落ち着いて右足で決勝点を奪った。

 23日の準々決勝では前回大会準優勝の福岡大(九州1)と対戦する。U-21日本代表FW永井謙佑(4年)を擁し、今大会の優勝候補としても注目を集める相手だ。安藤は「福岡大には去年の総理大臣杯で負けている(準決勝で延長戦の末、惜敗)。そのリベンジもある」と強い決意を口にする。前回大会は準決勝で、優勝した明治大に敗れ、ベスト4敗退。その直後から「日本一」を目標に掲げてリスタートを切った関西大が、まずは2大会連続の4強入りを懸けて“永井喰い”を狙う。

[写真]打ち合いを制し、初戦を突破した関西大イレブン

(取材・文 西山紘平)

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