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[大学選手権]磐田入りの関西大・金園、強行先発で貫禄一発

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[12.18 全日本大学選手権1回戦 国士舘大2-3関西大 プレテク]

 万全の状態でなくても結果を残す。関西大のFW金園英学(4年)がエースとしての責任を果たした。前半15分、国士館大が最終ラインのビルドアップでもたつく間に猛然とプレス。DF塩谷司(4年)のクリアに体を当てボールを奪うと、そのままゴール前に突進。GKとの1対1から右足でゴールに流し込み、先制点を奪った。

 「スカウティングしていて、ちょっともたつくなと思っていた。前から行こうと思っていたし、組織でというより個人で追いかけた」。184cmの長身を生かした強さと抜群のスピード。前半11分にはDFを背負いながら鋭い反転でDF2人の間を突破するなど相手守備陣に脅威を与え続けた。

 痛みを抱えたままの強行先発だった。10月に右足首を手術し、練習に復帰したのは11月下旬だった。「コンディションは7割ぐらい」という状態ながら「大学に入って日本一を取っていない。そこだけを目指してずっとやってきた」と、今大会に照準を合わせてきた。

 来季のジュビロ磐田入団が内定している金園にとって、ここで無理をすれば、プロ生活にも影響を与えかねない。それでも、大学最後の大会に懸ける思いはだれよりも強い。「大学サッカーで自分は成長できた。その恩返しのためにも、絶対に優勝したい」。先のことは考えない。目の前の試合に集中し、貪欲にゴールを狙っていく。

[写真]前半15分、先制点を決めたFW金園英学(右)にチームメイトが駆け寄る

(取材・文 西山紘平)

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