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[大学選手権]福岡大は冷や汗発進、先制点の永井「ホッとした」

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[12.18 全日本大学選手権1回戦 仙台大1-2福岡大 プレテク]

 第59回全日本大学サッカー選手権は18日、各地で1回戦8試合を行い、前回大会準優勝の福岡大(九州1)は仙台大(東北)に2-1で辛勝した。23日の準々決勝では関西大(関西2)と対戦する。

 「ヒヤヒヤのゲーム。勝ててホッとしています」。名古屋入団が内定しているU-21日本代表FW永井謙佑は試合後、素直な心境を吐露した。

 前半からヒヤリとさせられる場面が続いた。仙台大は前半22分、MF李澤忍治(4年)の右CKからDF佐藤淳治(4年)がヘディングシュート。GKの横を抜けたボールはDF元村渉大(3年)がかろうじてゴールライン上でクリアした。

 後手を踏む展開となった福岡大だが、エースが決定力を発揮する。前半29分、GK原利洋(4年)のキックを受けた永井がPA外から右足でミドルシュート。これがゴール左隅に吸い込まれ、先制に成功した。

 すると直後の前半31分、全日本大学選抜MF石津大介が高い位置でプレッシャーをかけ、スライディングタックルで自らボールを奪う。そのままPA内に切れ込み、左足でゴールネットを揺らした。

 3分間で2得点。少ないチャンスを生かし、前半を2-0で折り返した福岡大だったが、後半は仙台大の反撃に耐える時間が続いた。

 後半開始45秒、仙台大はMF菅井慎也(1年)が電光石火のゴールで1点を返す。福岡大も後半12分に永井のスルーパスから石津が抜け出し、GKと1対1となる決定機を迎えたが、シュートを打ち切れず、GK大金祐輔がキャッチ。絶好のダメ押しのチャンスを逃し、仙台大がさらに勢い付いた。

 後半35分には右クロスからMF黒田涼太(2年)がヘディングシュートを放つが、GK原が至近距離でビッグセーブ。ロスタイムにはFW嶺岸光(1年)の決定機なシュートがわずかにゴール左へ。仙台大の応援席からは悲鳴があがり、福岡大の応援席からは安堵のため息が漏れた。

 何とか2-1で逃げ切った福岡大だが、後半のシュート数はわずか2本。90分間を通しても8本で、仙台大の13本を下回っていた。「GKがよく止めてくれた。勝てて良かった」。そう胸をなで下ろした永井は「一戦一戦が負けたら引退。後悔しないようにやっている」と力を込める。苦しみながらの初戦突破。前回準Vの無念を晴らすためにも、冷や汗発進が“良薬”となるか。

[写真]先制点を決めたFW永井謙佑(右)と好セーブを連発したGK原利洋

(取材・文 西山紘平)

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