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[大学選手権]関西大、G大阪ユース出身のボランチコンビが勝利のカギに

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[12.23 全日本大学選手権準決勝 関西大 1-0 福岡大 平塚]

 背番号7が「試合中、よく目が合う。自分が思うことをやってくれる」と讃えれば、背番号6は「プレースタイルが天才肌。攻撃も守備もできてやりやすい。アイツを生かすことが自分の役割でもある」と返す。関西大のダブルボランチは2人ともガンバ大阪ユース出身。互いのことを知り尽くした2人の活躍なしには、この日の福岡大撃破は成し遂げられなかった。

 背番号6の全日本大学選抜MF田中裕人と背番号7のMF岡崎建哉(ともに2年)が、ロングボール中心の福大からセカンドボールを完全に制圧。加えて田中裕が体ごとボールに喰らいつき相手の突破を阻むと、岡崎は関大の武器であるパスワークの中心に位置し、また気の利いたドリブルが、前への気が逸る福大を苛立たせた。

 「ミスキック」と苦笑いしながらも的確なサイドチェンジで決勝点の起点となった岡崎は元々SBの選手。「調子を落としていて、思うようにプレーできていなかった。きょうもよくはなかった。もっと前にいかないといけなかった」と振り返ったが、この日の存在感は際立っていた。そして田中裕は「相手の6(宮本)に取られたり、セカンドはもっと取れた」と反省しながらも「中盤のポジション争いだったりは相手より早かったし、つなぐという面でも俺らの方が出せた」と中盤の攻防戦勝利に胸を張っていた。

 島岡健太監督は「まだまだできると思う。岡崎はボール際の部分だったり、田中はもっと配球を。いろいろな部分を上げていかないといけない」。この日印象的なパフォーマンスを見せた“関大の心臓”。「まだまだ」の動きを指揮官に認めさせたとき、関大にとって43大会ぶりとなる大学日本一も手元に引き寄せているはずだ。

[写真]中盤を制圧し勝利のカギとなった関大のボランチコンビ、岡崎(右)と田中裕(左)
(文 吉田太郎)
第59回大学選手権特集

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