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[大学選手権]関西大、注目FW永井をシュートゼロに封ず

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[12.23 全日本大学選手権準決勝 関西大 1-0 福岡大 平塚]

 「よく耐えることができた」。福岡大攻撃陣が終盤に見せた執拗な攻撃を跳ね返した関西大のSB田中雄大(4年)はホッとした表情を見せた。アタッカー陣が再三の決定機を生かすことができず、追加点を奪えなかったことで1-0という試合になったが、ディフェンス陣にとっては胸を張ることのできるスコア。最終ラインからのパスをカットされ独走される場面もあったが、今大会の顔とも言える福岡大FW永井謙佑に決定的な仕事をさせず、完封勝利を飾った。

 島岡健太監督は「対策は特別何も考えなかった。メディアを通じて彼はどういう選手だから、というのは伝わってきていた」と選手たちにその対応を一任していた。試合を通して永井を警戒するあまり、SBの背後を上手く使われていたがそれでも中央は譲らず。それでも永井は絶妙なトラップや素早いボールコントロールで強引に前を向いてきたが、川崎F加入内定の田中雄のほか、寺岡真弘小椋剛の両CBやGK金谷和幸ら1年生たちも最後まで集中力を切らさずに奮闘した。

 圧倒的なスピードを誇る永井相手に背後にスペースを開けることはリスクもあったが最後まで勇気をもってDFラインを高く設定。永井に独走をゆるした場面では小椋が素晴らしいディフェンスでシュートを打たせず、注目ストライカーをシュートゼロに抑えたほか、後半から投入された全日本大学選抜FW石津大介(3年)、U-19日本代表MF清武功暉(2年)といったポイントゲッターにもゴールを許さなかった。

 島岡監督は「耐えられたことはこれからの財産になると思う」と賞賛。大会屈指の実力派対決を制した自信を胸に、次は準決勝で同じく攻撃力が武器の筑波大を無失点に封じる。

[写真]前半33分、カウンターからゴールへ迫った福岡大・永井を関西大・小椋がスライディングタックルでストップ
(取材・文 吉田太郎)

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