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[MOM374]星稜DF河浪啓介(3年)_星稜率いる『ケイスケ』が決めた先制点

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[高校サッカー マン・オブ・サ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 星稜2-0徳島商 江戸陸]

 星稜(石川)に先制点をもたらしたのは主将のDF河浪啓介(3年)だ。前半34分、FW中野春樹(3年)が頭で流したボールにつめて、ヘディングシュートで先制点を決めた。

 全国高校選手権の舞台での得点は、自身初。昨年は初戦の佐賀東高戦でPK戦の末に勝利したものの、チームでは唯一PKを失敗していたため、試合後には「去年はPKも外したので、これが選手権初ゴールです」と笑顔をみせた。

 この日はもちろん守備でも大活躍。スカウティングして警戒していたという相手のエースFW小巻友希(3年)を徹底マーク。小巻にボールが入るとすぐにパスコースを消し、ボールを次へつながせなかった。

 キャプテンを務めている河浪だが、意識している選手の存在がある。その選手こそ星稜出身の大先輩である日本代表MF本田圭佑だ。G大阪ジュニアユース出身で星稜という同じ経歴ながら、漢字が違えど名前も同じ『ケイスケ』。さらに星稜で主将を務めるなど、多くの共通点がある。これには河浪も「名前も一緒だし、今年はキャプテンというのも同じ。前は気にしていなかったけど、今年はW杯もあったし意識するようになりました」と話す通りだ。

 そして、そんな本田と12月の上旬の4日間、練習する機会があった。ポジションが違うため、あまり話す機会はなかったというが、唯一、河浪が本田に質問したのは「相手のCKのセットプレーの時、ヘディングの強い選手はどこに立たせたらいいか」ということ。それらを本田に詳しく教わり、今大会で実戦。セットプレーを与える場面もあったが相手を無失点に抑えた。
 
 今大会での目標は「本田選手がいた時のベスト4です」と選手たちは口々に話す。来月7日からカタールで行われるアジア杯で、日本代表として戦うもう1人の『ケイスケ』に母校の朗報を届けるためにも「まずは一戦一戦をしっかり戦っていきたい」と河浪は意気込んでいた。

(取材・文 片岡涼)
(写真協力 『高校サッカー年鑑』)
【特設】高校選手権2010

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