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[MOM411]日章学園GK河野敦人(3年)_培ったステップで2戦連続の完封勝利

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.3 全国高校選手権3回戦 日章学園0-0(PK4-3)静岡学園 ニッパ球]

 2戦連続完封勝利の立役者は日章学園のGK河野敦人(3年)だ。

 静岡学園の怒涛の攻撃を受けるも冷静に対処した。川崎Fの来季入団が内定しているMF大島僚太(3年)の直接FKもしっかりとコースを読み、キャッチング。幾度もクロスボールに飛び込まれ、ヘディングシュートを打たれたが、しっかりとゴール前で河野が止めた。

 身長が170cmとGKとしては小柄な河野だが「背が小さいのでステップをとにかく練習しました」と培ったステップと持ち前の的確なコーチングで活躍をみせた。また、その身長をカバーするべく「飛び出しのタイミングは意識して練習しています」と話す。

 この日も0-0で迎えたPK戦では、先攻・静岡学園の2人目、MF星野有亮(3年)のPKをしっかり止めた。しかし、これは先に動いていたとして、やり直しになってしまった。「なんで?!と思ったけど審判の判断だから」とすぐに切り替えた。その後は止めることは出来なかったものの、残りのコースもしっかり読めていた。蹴る選手が毎回コースを読まれていた状況は、静岡学園のキッカーにとってプレッシャーになったのには違いない。

 そんな河野が目標とするGKは、98年W杯ではジダンらとともに優勝に輝いた元フランス代表のファビアン・バルデス。「威圧感とかがすごくて」と尊敬している。小柄ながら、ゴール前でそのことを感じさせない雰囲気は、バルデスに影響されてのものなのかもしれない。

 今大会での河野の目標はあくまでも全国制覇。今日の勝利にも「とにかく嬉しかったです」と笑顔を見せながらも「まだ全国制覇したわけではないので」と気を引き締めていた。

 次戦の相手は滝川二(兵庫)だ。圧倒的な攻撃力でここまで勝ち進んできているが、その前にひたすら練習してきたステップを武器に守護神・河野が立ちはだかるつもりでいる。

(写真協力 『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 片岡涼)
【特設】高校選手権2010

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