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[MOM412]立正大淞南MF稲葉修土(2年)_「本当にすごかった」指揮官絶賛の2年生MF

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.3 全国高校選手権3回戦 立正大淞南5-1新潟西 西が丘]
 
 「稲葉は本当にスーパーなプレーをしてくれる。きょうも稲葉は本当にすごかった」。試合後、記者陣に囲まれた立正大淞南の南健司監督は2年生で背番号10を背負うMF稲葉修土を最大級の褒め言葉で讃えていた。
 
 指揮官が「期待と宣伝を込めて」と笑いながら10番を背負わせている理由について説明した稲葉は、中盤ダイヤモンド型の4-4-2システムでアンカーのポジションを担う。172cm、66kgと決して大柄ではないものの、「予測力とインターセプトが武器」と分析するMFはこの日「インターセプトは少なかったけど、予測とカバーリングはいけたと思います」と納得の表情だった。

 中盤の前の3人は鋭いドリブルを操るアタッカー。中盤の底の位置をほぼひとりで支えることになっているが、ボールの落ちどころへの予測とその反応のよさで危険が生まれる前にその芽を潰し、自分たちの攻撃へとつなげている。この日も中盤でボールを拾う稲葉に支えられたチームは次々と攻撃を繰り出し28本ものシュートを放った。

 現在中盤で存在感を放っているとはいえ、高校1年までの稲葉はドリブルを武器とする攻撃的なボランチだったという。ただし「高校に入ってドリブルが通用しないと感じるようになって、ヤバイと」とアタッカーとしての行き詰まりを感じていた。ここからアンカーへコンバート。今夏の全国総体でもチームの8強入りに貢献。そして今は「やりがいがある。ミスして取られてももう1回取り返せるところがうれしい」とつかんだポジションを満喫している。

 憧れはイタリア代表のMFデ・ロッシ。理由は「チームが苦しいときでもキャプテンシーを発揮してやっているし、チャンスがあれば果敢に攻撃参加するから」。選手権で初の8強進出を果たしたチームはこれから未知の世界を戦う。2年生の10番はチームに訪れるであろうで苦しい場面で憧れの選手のように必ずチームを救う。 

(取材・文 吉田太郎)
【特設】高校選手権2010

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