beacon

[大学選手権]出場停止だった中京大・平山主将「サッカー自体は負けていなかった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[1.5 全日本大学選手権決勝 中京大1-2(延長)関西大 国立]

 中京大の主将DF平山照晃(4年)はスタンドで試合を見守っていた。

 今夏の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントの決勝戦に続いての出場停止。西ヶ谷隆之監督に「持ってない男」と称された主将は、夏・冬と二度の全国決勝の舞台でピッチへ立つことはできなかった。

 試合前には入場するチームメイトを見つめながら「俺らがやってきたことは間違ってない」とキッパリ。楽しそうに笑顔で肩を組みながら、校歌を熱唱するイレブンを目に「これが中京です」と笑顔をみせた。

 最後の試合でピッチに立つことは叶わなかったが、この日は西ヶ谷隆之監督がジャージの下に平山の背番号5番のユニフォームを着込み、ベンチには写真も置かれていた。これについて平山は「上半身裸の変な写真がありますよ」と笑いながらも嬉しそうに話していた。

 チームは延長戦の末に関西大に敗れ、準優勝となったが「やっているサッカー自体は負けていなかった」と主将は胸を張った。

 卒業後、平山はJFLのHonda FCでサッカーを続けていく。「まずは自分にやれることから新しいところで頑張ります」。悔しい敗戦にも一切涙を見せることなく、既に平山の目は先を見据えていた。

[写真]準優勝の中京大

(取材・文 片岡涼)
第59回大学選手権特集

TOP