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疑惑の退場&PKで意見書提出へ、原委員長「明らかな誤審」

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[1.13 アジア杯B組 日本2-1シリア カタールSC]

 勝ったからといって、納得するわけにはいかなかった。1-0の後半27分に起きたGK川島永嗣の一発退場とPKの判定。原博実技術委員長は試合後、報道陣の取材に応じ、誤審としてアジアサッカー連盟(AFC)に意見書を出す意向を明らかにした。

 あわやグループリーグ敗退の危機に追い込まれるところだった。MF長谷部誠のバックパスが弱くなり、シリアの選手にプレッシャーをかけられた川島のクリアが中途半端になった。セカンドボールにDF今野泰幸とFWアル・カティブが詰め、こぼれ球がPA内に流れると、ゴール前でFWマルキがフリーだった。慌ててボールを抑えようとした川島が後方からマルキを倒す。主審は笛を吹き、PKを示した。しかし、この時点で副審の旗が上がっていた。

 ボールが出た瞬間、マルキは完全にオフサイドポジションにいた。ピッチ上の選手だけでなく、ベンチから控え選手やスタッフも飛び出し、主審と副審に猛抗議。しかし、主審は「日本の選手(今野)のバックパスだからオフサイドではない」と説明し、判定を変えることなく、川島にレッドカードを提示した。

 このPKで1-1の同点に。最後は後半37分にMF本田圭佑のPKで勝ち越し、2-1で競り勝ったが、原委員長は「映像を確認したが、明らかにシリアの選手がボールを出している。勝ったからいいけど、あれだけ大きなミスなのだから、当然抗議する」と強調。13日夜にも大仁邦彌団長名で意見書を出す考えを示した。

 通常であれば、一発退場となった川島は最低でも1試合の出場停止。場合によっては2試合以上出場停止となる可能性もあるが、「(出場停止を)どうにかできないか。少なくとも2試合、3試合というのはあり得ない。最終的にAFCが判断するけど、明らかな誤審」と、出場停止処分の軽減も求めるつもりだ。

[写真]疑惑の判定にピッチ内は大混乱

(取材・文 西山紘平)

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