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「自分は運でやってきた」、自称“持っている男”細貝が代表初ゴール

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[1.25 アジア杯準決勝 日本2-2(PK3-0)韓国 アルガラファ]

 自称“持っている男”が運を引き寄せ、A代表初ゴールを決めた。延長前半7分、MF本田圭佑のPKをGKが弾いたところにMF細貝萌が猛然と詰めた。

 「ホンディー(本田圭)の助走に合わせて、自分もエリアの外から助走をつけて走った。韓国の選手より少しでも早く詰めようと。それがたまたま自分のところに来た」

 狙い通りにこぼれてきたボールを左足で蹴り込む。試合後には本田圭から「プレゼントしてやったぞ」と冗談交じりに言われたという国際Aマッチ5試合目での初ゴール。「自分はどちらかというと、これまでも運でやってきている。自分にこぼれてきて良かった」と笑みをこぼした。

 1-1の後半42分、MF香川真司に代わってピッチに入った。MF遠藤保仁をアンカーに置き、右前にMF長谷部誠、左前に細貝。本田圭が右、FW岡崎慎司が左に回る4-1-4-1にシステムを変更した。「どういう状況で出ても、行ける準備をしていた。前半にアップをしてから、一度も座らずにアップをしていた。出番はあるかなと思っていた」。細貝の投入が運動量の落ち始めた中盤を活性化させた。

 ところが、自らのゴールで勝ち越し、勝利目前だった延長後半15分にまさかの失点。「最後、守り切れなかったのは課題。入ってすぐ息が上がったし、もう少し落ち着いてつなぎたかった。個人的な課題も多かった」。自身のゴールが決勝点とならず、悔いも残った。それでも、ゴールの価値が下がることはない。

 「日本代表の一員として少しは力になれたのかなと、数字だけを見れば思う。(代表初ゴールは)素直にうれしいし、チームがこういう大きな大会で勝てたことが大事」。2-1で逃げ切るに越したことはなかったが、終了間際に追い付かれる展開で勝利をもぎ取ったことは、細貝ら代表経験の少ない選手たちにとって大きな意味を持ってくるはずだ。

[写真]勝ち越しゴールを決めた細貝

(取材・文 西山紘平)

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