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初V狙う鹿島はドロー発進

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[3.2 ACL GL第1節 上海申花0-0鹿島 上海]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は2日、グループステージ第1節2日目の試合を行った。天皇杯覇者の鹿島アントラーズはアウェー・中国の虹口足球場で中国サッカー協会スーパーリーグ(CSL)3位の上海申花と対戦。0-0で引き分けた。鹿島が所属するグループHはシドニーFC(オーストラリア)対水原三星ブルーウィングス(韓国)も0-0に終わり、4チームが勝ち点1で並んでいる。

 悲願のACL制覇を目指す鹿島はドロースタートとなった。大黒柱のMF小笠原満男、MF本山雅志がともに負傷のため不在の鹿島は、山形から復帰した増田誓志と青木剛のダブルボランチ。4-4-2システムの2トップは増田と同じく山形から復帰したFW田代有三が興梠慎三とコンビを組み、攻撃的MFには右が野沢拓也、左にはフェリペ・ガブリエルが入った。4バックは右から新井場徹、岩政大樹、中田浩二、アレックス。GKは守護神、曽ヶ端準が先発した。

 1タッチ、2タッチのボール回しからゲームを支配した鹿島だったが、球際が厳しくレイトチャージも多い上海に最後まで悩まされた。また、ボールを動かしてはいるものの、なかなか縦パスを入れることができない鹿島は、攻撃をスピードアップするまでには至らず。タイトな相手ディフェンス陣を崩す効果的な攻撃をすることができなかった。

 それでも完全に主導権を握っていた前半は8分に野沢の右足FKがゴールを捉えたほか、15分には中盤の攻防からこぼれたボールをアレックスが右足で打ち抜く。また前線でターゲットとなった田代がダイナミックな動きで強引に守備網を切り裂こうとする場面もあった。だが、アジア杯シリア代表CBダッカら最終ラインや、俊敏な動きでゴールを守るU-22中国代表GK王大雷の前に決定機をつくり出すことができず、その攻撃は時間が過ぎるにつれて行き詰っていった。

 ただ鹿島の堅守は健在。昨シーズン20得点でCSL得点王に輝いたFWリアスコスとアルゼンチン人FWサルメロンに満足なプレーをさせず、相手にほとんど攻撃機会を与えなかった。それでも上海は前半26分に右クロスからファーサイドで頭一つ抜け出たサルメロンがヘディングシュート。34分には左クロスに対してDFの前に入り込んだサルメロンの右足シュートがゴールを襲った。またボールが回り出した後半の20分には右アーリークロスからサルメロンが右足ダイレクトで合わせるなど、少ないチャンスをものにしようとする。だが鹿島は、相手とのポジション争いで負った負傷により右目上を腫らしたままプレーする岩政やゲームキャプテンを務めた中田らがゴールを許さない。

 それでも決定力不足が課題に挙げられている鹿島は、最後までスコアで差をつけることができなかった。後半は増田のミドルや右CKからフェリペが放ったバイシクルシュートなど惜しい場面はあったものの、無得点。後半34分には増田に代えて鹿島での公式戦デビューとなった日本代表MF本田拓也、37分には田代に代えてブラジル人FWカルロン、43分には興梠に代えてFW大迫勇也をピッチへと送り出したものの、決定打に欠き、アウェーで勝ち点1をつかむにとどまった。

[写真]鹿島は期待の興梠も無得点に。(写真はゼロックス杯より)
(文 吉田太郎)

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