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乾が決勝弾!C大阪が全北現代を下し首位浮上!!

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[4.5 ACL第3節 C大阪1-0全北現代 長居]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は5日にグループリーグ第3節が各地で行われ、G組のセレッソ大阪はホーム・大阪長居スタジアムで2連勝中で首位の全北現代(韓国)と対戦した。前節3月16日のアウェー山東魯能(中国)戦で0-2完敗を喫しており、何とかホームで勝ち点3が欲しかったC大阪は、MF乾貴士が後半8分に先制点を獲得。これを何とか守り切り1-0で勝利した。同組のアレマ・インドネシア(インドネシア)vs山東魯能(中国)が1-1で引き分けたため、全北現代と同じ勝ち点6にしたC大阪は、得失点差で4負けていたが、直接対決を制したことで3位から一気に首位に浮上した。

 C大阪は4-5-1を採用。MFマルチネスが怪我で欠場したため、これまでトップ下を務めていたMFキム・ボギョンがボランチに入る新布陣を敷いた。GKはキム・ジンヒョンでDFラインは右から高橋大輔、茂庭照幸、上本大海、丸橋祐介。ダブルボランチは中後雅喜とキム・ボギョン、2列目は右から倉田秋、清武弘嗣、乾貴士が入った。1トップはホドリゴ・ピンパォンが務めた。

 対する全北現代も4-5-1を採用。1トップには長身で体の強さが武器のジョン・ソンフンが務めた。また右MFには快足が売りのイ・スンヒョンが入った。

 C大阪は序盤から相手の1対1の激しさ、また1トップのジョン・ソンフンを使ったハイボール戦術に苦しんだが、前半8分、持ち味のパスワークでシュートチャンスを作った。左サイドを乾が仕掛けて中央のピンパォンへ。エースはすぐさま後方から走り込んできた中後に落とすと、ボランチは左足でミドルシュート。しかし、これは大きく枠を外した。

 その後、C大阪はピンチの連続となる。前半11分、右サイドを仕掛けられて中央へとつなげられ、最後はPA正面付近からジョン・ソンフンにフリーで左足シュートを放たれた。これは運よく、相手が枠を外したため事なきを得た。だがその2分後、再びPA付近でジョン・ソンフンが左足シュート。GKキムの正面だったが、この時間、C大阪にとって苦しい時間が続いた。

 それでも、C大阪は乾やキム・ボギョンや乾、倉田のパスワークを活かして、少しずつ中盤でパスを回せるようになる。前半31分には乾がミドルシュート。同38分にはピンパォンもミドルを放つなど、ゴールは決まらなかったが、リズムをつかんだ。

 そして前半43分、C大阪に大きなチャンスが訪れた。ゴール前、縦パスをキム・ボギョンがPA左でヒールで落とし、これに乾が走り込む。ドリブラーはDFを1人交わして右足でシュートを放ったが、これはぎりぎりのところで相手DFにブロックされた。前半はそのまま0-0で折り返した。

 後半、全北現代が早くも動いた。開始から左MFに入っていたパク・チョンフンに代えて今季から加入した中国代表MF黄博文を送り込んだ。しかし、ホームのC大阪が持ち味を活かして貴重な先制ゴールを奪った。

 後半8分、中央で中後からパスを受けた倉田がピンパォンに縦パス。エースはこれをヒールで左サイドから走り込んできた乾貴士に落とした。乾はスピードに乗ってドリブル突進し、DF一人を交わしてPA内に進入。PA内右から右足を一閃して丁寧にゴール左下に決めた。乾にとってACLはもちろん、今季初ゴールとなった。

 全北現代は後半13分、MFハ・ソンミンに代えてFWクルーノ・ロブレクを投入。2トップにシステム変更してきた。その1分後、サイドからのクロスにロブレクが2度、頭を合わせようとしたが、これはしっかりC大阪守備陣がマークして防いだ。

 C大阪は後半16分、得点のチャンスを得る。清武のスルーパスに倉田が抜け出して左足のシュート。決定機だったが、相手GKの好セーブにあい追加点は奪えなかった。さらに同33分にも決定機をつかんだ。茂庭の右サイドへのロングパスがつながり、最後は高橋が仕掛けて早いグラウンダークロス。相手GKがわずかに触ってファーに流れかけたが、そこへピンパォンが待ち構えていた。エースはトラップから右足を振り抜いたが、上に浮かして決め切れず。大きな追加点の機会を逃した。

 終盤、全北現代はハイボールを多様。C大阪にとって苦しい展開が続いた。後半41分、ゴール前にボールを入れられてつながれ、最後は黄博文に左足ミドルを打たれたが、これは枠を外した。C大阪は同44分、清武に代えてMF村田和哉を、ピンパォンに代えてFW小松塁を投入。逃げ切りを狙った。

 しかし、終盤、立て続けに大ピンチを迎える。45分、ロングボール一本でDFラインの裏を取られ、相手攻撃陣に右足でシュートを放たれる。これは何とか防いだが、さらにその直後、ゴール前で浮き球をつながれ、最後はロブレクにオーバヘッドシュートを打たれた。これは運よく枠を外れた。

 ロスタイムは3分で、最後の最後にC大阪は乾に代えてMF藤本康太を投入すると、直後に試合終了のホイッスル。C大阪が1-0で大きな勝ち点3をつかんだうえ、他会場の結果により、首位浮上を成し遂げた。

(文 近藤安弘)

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