beacon

横浜FMが鹿島のミスを突き3-0で今季初勝利

このエントリーをはてなブックマークに追加

[4.23 J1第7節 鹿島0-3横浜FM 国立]

 Jリーグが約1ヵ月半ぶりに再開し、各地でJ1第7節が行われた。国立競技場では鹿島アントラーズ横浜F・マリノスが対戦。横浜FMは前半3分にMF小椋祥平のゴールで先制すると、後半31分にはDF栗原勇蔵が追加点を決め、ロスタイムにもオウンゴールで加点し、3-0で今季初勝利を飾った。

 鹿島は19日のACL水原三星戦(1-1)で同点ゴールを決めたFW田代有三、MFフェリペ・ガブリエルが欠場。代わってFWカルロン、MF遠藤康が先発した。
 横浜FMは前日練習で右足付け根を痛め、出場を危ぶまれたFW小野裕二もスタメンに名を連ね、MF中村俊輔とともに今季初先発となった。
[スタメン&布陣はコチラ]

 試合は意外な形で幕を開けた。開始3分。横浜FMが前線に送ったロングフィードをDF岩政大樹がヘディングで弾く。さらに大きくクリアしようとしたDFアレックスのキックが中途半端となり、こぼれ球を拾われ、最後はMF小椋祥平が右足でシュート。これがゴール左隅に吸い込まれ、小椋の2シーズンぶりのゴールで横浜FMが先制した。

 立ち上がり早々、1点ビハインドとなった鹿島はすぐさま反撃に出るが、迫力ある攻撃を見せられない。前半8分、DF新井場徹のスローインからセカンドボールをMF野沢拓也が右足ボレーで叩くが、GKがセーブ。同10分、MF小笠原満男の左CKに合わせたカルロンのヘディングシュートもゴール右に外れた。

 早いタイミングで縦にボールを入れ、FW興梠慎三をDFラインの背後に走らせるが、最後のところでわずかに合わない。次第に単調になる攻撃に横浜FMも余裕を持って跳ね返した。

 前半20分には野沢のFKのこぼれ球を小笠原がPA外から右足でミドルシュート。際どいコースに飛んだが、わずかにゴール左にそれる。先制されてからも横浜FMにチャンスらしいチャンスを与えなかったが、攻撃でも決定機をつくれず、時間だけが過ぎていった。

 そのまま0-0で前半を折り返すと、オリヴェイラ監督がベンチ入り停止の鹿島はハーフタイムに2選手を交代。遠藤、カルロンに代えてMF本山雅志、FW大迫勇也を投入し、本山がトップ下、大迫が左サイドに入る4-2-3-1にシステムを変更した。

 攻勢を強める鹿島は後半5分、アレックスからパスを受けた大迫が左サイドからゴールラインぎりぎりを突破し、ゴール前に折り返すが、GKがキャッチ。同20分には小笠原からの縦パスを受けた興梠が振り向きざまに右足で狙うもGKの正面だった。

 横浜FMは後半15分にFW渡邉千真に代えて長身のDFキム・クナンを前線に投入。同24分にはオーバーラップしたDF小林祐三がPA内で倒されるも、ファウルはなし。なかなかフィニッシュまで持ち込めず、1点リードのまま終盤に入った。

 すると後半31分、鹿島は岩政がタッチラインに逃げようとクリアしたボールがミスキックでゴールラインを割り、CKを与えてしまう。右CKを蹴る中村はゴール前にふわりとしたボールを上げ、キムが競り勝つと、ゴール前の混戦から最後はDF栗原勇蔵が右足で蹴り込み、2-0。待望の追加点を奪った。

 追い込まれた鹿島は後半35分、新井場に代えてMF小谷野顕治を投入し、最後のカードを切った。。相手を押し込み、セットプレーからゴールに迫るが、あと一歩のところで得点を奪えない。同44分、野沢の右CKに合わせた岩政のヘディングもゴール右へ外れた。

 横浜FMは後半ロスタイム、カウンターから右サイドを駆け上がった途中出場のMF長谷川アーリアジャスールの折り返しが野沢のオウンゴールを誘い、3-0。零封負けの鹿島は3月6日の大宮戦(3-3)に続いて今季初勝利を逃した。

(取材・文 西山紘平)

TOP