beacon

シュート4本で3得点、横浜FMが"省エネサッカー"で快勝

このエントリーをはてなブックマークに追加

[4.23 J1第7節 鹿島0-3横浜FM 国立]

 横浜F・マリノスがシュート4本で3点を奪う効率的なサッカーで今季初勝利を飾った。前半3分、GK飯倉大樹のロングフィードから相手DFのクリアミスを拾ったMF小椋祥平が右足を振り抜く。相手選手に当たってコースの変わったボールがゴール左隅に吸い込まれ、幸先良く先制した。

「(試合が)始まってすぐだったし、雨も降っていたので、シュートしようとしたら良いところに当たって入った」。09年11月29日の清水戦(2-0)以来、510日ぶりとなる小椋のJ1通算2得点目で試合展開をぐっと優位にした。

 その後は中盤とDFラインでブロックを形成。FW渡邉千真がシュートを打った以外、前半の45分間は守りに時間を割いたが、粘り強く我慢し、追加点のチャンスを待った。

 待望の2点目はセットプレーから生まれた。後半31分、MF中村俊輔の右CKからDFキム・クナンが競り勝ち、こぼれ球をDF栗原勇蔵が蹴り込んだ。同38分にはMF兵藤慎剛が直接FKを狙い、4本目のシュート。これがチームにとって最後のシュートだったが、後半49分、ダメ押しゴールを奪った。

 兵藤のインターセプトから速攻を仕掛ける。「相手が前がかりになっていたし、追い付かないと思った」と栗原が一気にオーバーラップ。兵藤からボールを受けると、キムを経由して右サイドのMF長谷川アーリアジャスールに展開し、ゴール前に走り込んだ。長谷川の折り返しは栗原の前でカットしようとしたMF野沢拓也が自陣ゴールに押し込んでしまい、オウンゴール。栗原は「まったく(ボールに)触ってない。自分は何もしてない」と苦笑いしながらも「あそこまで持っていけたのが良かった」と胸を張った。

 開始早々の先制点からじっくり守りを固め、セットプレーとカウンターから追加点を奪う。“省エネサッカー”で勝ち点3をもぎ取った。栗原は「本当はこういうサッカーを目指してないけど、ああいう戦い方もできる。現実的な戦い方ができた」と言う。3月5日の開幕戦では名古屋と1-1で引き分け、再開初戦で鹿島に快勝。強敵相手のアウェー連戦で勝ち点4を挙げ、最高の形で約1ヵ月半ぶりのリスタートを切った。

(取材・文 西山紘平)

TOP