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名古屋の高卒ルーキーFW田中がプロデビュー

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[4.24 J1第7節 浦和3-0名古屋 埼玉]

 名古屋グランパスの高卒ルーキー、FW田中輝希がプロデビューを果たした。0-2の後半24分、MF藤本淳吾に代わってピッチに登場。それまで4-5-1だったが、田中が左サイドに入って4-4-2に変更。田中は攻撃センスを活かして流れを変えようと奮闘した。

「あまり緊張とかはなかった。4万超の大観衆? 人が多いほうが、自分的にはよかったです」とさすがはU-18日本代表候補で、将来が期待されるストライカーだけに堂々としたものだったが、チーム全体が良くなかったため、それが影響してかシュートは0で、決定機も作れなかった。18歳で、この日がデビューだった田中に、試合の流れを変えるのは、酷な役割だったといえる。

「もう少し、やろうという気持ちはあったんですけど、甘くなかった。思っていた以上に、ボールを受けたら前に敵がいる感じで、仕掛ける場面があまりなかった。流れを変えられればよかったんですけど、まだ力不足ですね」と反省を口にした。ただ、有意義な時間にもなった。「スピード感はユースを含めて、全然違った。もっと練習から実戦をイメージしていかないと、この世界ではやっていけないと思った。きょうの経験は、自分にとっては大きい。今後に活かせる一歩になった」とこの悔しさを必ず活かすと宣言した。

 名古屋では大卒ルーキのFW永井謙佑、同じく高卒ルーキーのMF吉田眞紀人に続くプロデビューとなった。吉田はすでにACLではデビューしているが、この日は途中出場でリーグ戦デビューを果たした。ただ田中は、チームメートと競うつもりはない。もっと“前”を見ている。

「他のクラブでも18歳の選手たちが結構、Jリーグで出ている。ほかの18歳の選手で、Jクラブでやれている選手が多い。ほかの選手が18歳でも通用すると証明している。その波に自分も早く追いつけるようにしたい」とG大阪MF宇佐美貴史や横浜FMのFW小野 裕二ら同世代にライバル心をむき出しにした。俺にだってできる-。田中は次の出番が来たら、必ずチームの勝利に貢献するつもりだ。

[写真]名古屋FW田中

(取材・文 近藤安弘)

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