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横浜FM、劇的な同点弾で無敗守るも、木村監督「腹が立ちますね」

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[4.29 J1第8節 横浜FM1-1清水 日産ス]

 横浜F・マリノスはMF兵藤慎剛の劇的な同点弾で、清水と1-1で引き分けた。しかし、試合後のテレビインタビューで木村和司監督は「腹が立ちますね。あんなのがPKなんてわからん。(審判が)迷ってPKを取るなんて、あれはないでしょ」と怒り心頭。同点に追いついたことよりも、相手の先制点につながったPK献上のシーンへの不満をぶちまけた。

 問題のシーンとなったのが0-0で迎えた後半32分、PA内でドリブル突破を仕掛けたFW大前元紀をMF小椋祥平が足をかけて倒したとして警告を受けた。足がかかっていたか、シミュレーションか、抗議する横浜FMの選手たち。しかし判定は覆らない。このPKを大前に決められて、先制を許した。

 リードを奪われて攻めるしかなくなり、DF栗原勇蔵とDF波戸康広に代えて、DFキム・クナンとMF狩野健太を投入。MF中村俊輔とMF谷口博之を起点に縦に早いサッカーを展開し、清水ゴールへ襲い掛かった。

 待望の同点弾が生まれたのが後半40分、中村が鋭い切り返しから左クロス。ゴール前混戦から最後は兵藤が正面から左足で押し込んだ。GK山本海人が足でクリアしたかのように見えたが、ボールは既にゴール内でピッチについており、得点が認められた。ロスタイムの表示は4分、終了間際の後半ロスタイム3分にはPA外右、ゴールまで約30mの位置でFKを獲得。中村が直接狙ったボールはポストを叩き、逆転には及ばなかった。

 劇的な同点劇を演じたが選手たちは浮かない表情。判定に不満が残るとともに、木村監督は「判定もあるし、決めるとこも決められないから、こうなってしまう」と厳しい口調で決定力不足を指摘。しかし、開幕戦で名古屋と引き分け(1-1)、前節は鹿島に3-0の勝利。この日も土壇場でのドローと、今季は無敗が続いていることについては「まぁ手応えはありますけどね」と表情を緩ませた。次節、横浜FMは中3日で浦和と対戦する。

[写真]兵藤のゴールで同点に追いついた横浜FM

(文 片岡涼)

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