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ピッチに苦しんだ浦和、ロングボールを指示した後半に雨降る不運も

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[4.29 J1第8節 仙台1-0浦和 ユアスタ]

 ピッチコンディションに苦しめられた。連勝を狙った浦和レッズは敵地で零封負け。ペトロヴィッチ監督は試合後、吐き捨てるように言った。

「試合内容には満足していない。特に前半の内容は悪かった。試合開始1分から全力を尽くさなかったことが敗因。自分たちの選手の何人かがしっかりしたパフォーマンスを出さなかった。戦術以前で、負けにつながった」

 24日のホーム名古屋戦は3-0の快勝。試合前に水をまいたピッチでボールがよく走り、ハイテンポなパスサッカーで王者を一蹴した。ところが、この日のピッチコンディションは悪いうえに芝も長く、ボールスピードが上がらなかった。

「ボールが動かないというのは事前に選手に伝えていた。なのにパスをつなごうとして、短いパスを奪われて流れが悪くなった。自分たちのやり方ができないなら、違ったやり方をしないといけないのに、その考えが足りなかった」

 そう苦言を呈した指揮官はハーフタイムにFW田中達也に代えて長身のFW高崎寛之を投入。FWエジミウソンとの2トップに変更し、ロングボールを指示した。ところが、皮肉にも後半立ち上がりに激しい雨が降り、ボールは前半よりも走るようになった。

 FW原口元気は「グラウンドが悪くてパスを回せなかった。このグラウンドではパスを回せないから、後半は蹴るように指示を受けて。後半は雨が降って多少回しやすくなったけど、自分の頭の上を越えていくようになってボールに触れなくなった」と悔やしさを隠さなかった。

[写真]後半の戦術に馴染めなかった原口

(取材・文 西山紘平)

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