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札幌は今季初の無失点、河合「連敗してからの勝ち点1なので意味がある」

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[4.30 J2第9節 F東京0-0札幌 味スタ]

 開幕から2連敗していたコンサドーレ札幌は、難敵のFC東京を無得点に抑え0-0で今季初勝ち点を手に入れた。何度か決定機を作ったため勝てた可能性もあったが、タレント軍団を相手に連敗を止め、敵地で勝ち点1をつかんだことは評価できる。

「集中を切らさずに守備ができた。球際で戦うこともできた。連敗してからの勝ち点1なので意味があると思う。勝てなかったけど、収穫はあった」とDF河合竜二が振り返ったが、一番のプラス材料は守備面だ。昨季からDFラインが入れ替わり、不安材料の一つだった。実際、開幕の愛媛戦で2失点、続く湘南戦で1失点と結果を残せていなかった。

 しかし、この日は粘り強い守備が最後まで持続され、今季初の“0封”に成功した。横浜FMから新加入したCB河合を中心に、C大阪から新加入したCB山下達也、ボランチの芳賀博信らが体を張った守備を披露した。石崎信弘監督も「一人かわされてもカバーリングをする意識とか、体を張って戦うという意識が出ていた」とまずまずの評価を与えた。

 GK李昊乗も再三のファインセーブで貢献した。後半2分にMF谷澤達也の強烈ミドルを防ぎ、さらに同9分にはF東京FWロベルト・セザーとの1対1で、シュートコースを読み切ってゴールに鍵をかけた。韓国の東国大から加入したルーキーだが、将来の韓国代表入りも期待される逸材。「新人なので、どのチームが怖いとかはよくわからない。FC東京は代表クラスの選手とか、いい選手が多いと聞いていたので、緊張感を持ってプレーした。無失点で抑えられて良かった」と胸を張った。

 課題は攻撃面。今季3試合でいまだに無得点となっている。ただ、このまま守備が安定すれば、攻撃面もプラスに向く可能性は高い。古巣を相手に最多タイの3本のシュートを放った近藤祐介は「だいぶ良くなっている。あとはゴールを決めるだけ」とゴール奪取に決意を示す。河合も「少しずつ良くなっている。次はホームなので、サポーターに初勝利を届けたい」と誓った。次戦4日は札幌ドームに草津を迎える。今季初ゴールを奪って、今季初白星を手に入れたい。

[写真]粘り強く守ったDF河合(右)。初勝ち点のあとは初白星をつかみたいところだ

(取材・文 近藤安弘)

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