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[CL]今季最後のクラシコはドロー、アビダル復帰のバルサが決勝へ

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 欧州CL準決勝第2戦は3日、今季最後となる"クラシコ"バルセロナ対R・マドリー戦(ともにスペイン)が行われ、1-1の引き分けに終わった。この結果、2戦合計3-1でバルセロナが2季ぶりの決勝進出を果たしている。

 アウェーで行われた第1戦をFWリオネル・メッシの2得点で2-0と先勝したバルセロナは、DFエリック・アビダルが肝腫瘍から復帰し、ベンチ入りを果たした。また、右ふくらはぎ痛で第1戦を欠場したMFアンドレス・イニエスタも復帰し、先発メンバーに名を連ねている。

 一方のR・マドリーは、CBリカルド・カルバリョが出場停止から復帰したが、DFセルヒオ・ラモスとMFペペが出場停止。右SBにアルバロ・アルベロア、ボランチにはラサナ・ディアラがそれぞれ代役として入っている。また、ベンチ入り禁止処分中のジョゼ・モウリーニョ監督に代わり、アイトール・カランカ・アシスタント・コーチが監督代行を務める。
(※メンバー表)

 雨中で行われた試合は序盤、最低でも2得点が必要なアウェーのR・マドリーが積極的に前線からプレスを掛ける。しかし、バルセロナが持ち前のパスワークで徐々に試合を支配し出すと、展開は一方的に。前半32分と33分のメッシのシュートを皮切りに、同34分にはFWダビド・ビジャが、同35分にはFWペドロ・ロドリゲスが、そして同37分には再びメッシがR・マドリー・ゴールを強襲するシュートを放つ。GKイケル・カシージャスの好セーブもありゴールは生まれなかったが、バルセロナが5分間の間に5本の決定的シュートを放った。

 0-0と折り返した後半開始早々、微妙な判定によりR・マドリーのゴールが幻となる。中盤からFWクリスティアーノ・ロナウドが強引な突破を図ると、MFジェラール・ピケと接触して転倒。こぼれ球をFWゴンサロ・イグアインがバルセロナ・ゴールに突き刺すも、直前のプレーで倒れたC・ロナウドがCBハビエル・マスチェラーノと接触して倒したとしてファウルの判定。ゴールは無効となった。

 そして先制点は命拾いをしたバルセロナに生まれる。後半9分、イニエスタが前線に絶妙なスルーパスを通すと、抜け出したペドロがカシージャスを破り、とうとう均衡が破れた。

 2戦合計で3点差をつけられたR・マドリーはここからスクランブル態勢に入る。イグアインに代えてFWエマニュエル・アデバヨル、MFカカに代えてMFメスト・エジルと次々に交代のカードを切ると、後半19分には攻撃の圧力を強めた成果が生まれる。左サイドでボールを受けたMFアンヘル・ディ・マリアがゴール至近距離から強烈なシュートを放つと、ポストを直撃したボールは再びディ・マリアの足元へ。このボールを冷静に中央へ折り返し、飛び込んだSBマルセロが押し込んでR・マドリーが同点に追いついた。

 残り25分で2戦合計の逆転まで2得点と迫ったR・マドリーだが、焦りからかここから警告を連発する。MFシャビ・アロンソ、マルセロ、アデバヨルが次々と危険なプレーからイエローカードを受けると、時間は無為に消費してロスタイムへ突入。勝利を確信したバルセロナはここで肝腫瘍から奇蹟の復帰を果たしたアビダルを投入する余裕を見せ、決勝進出に花を添えている。

[写真]チームメイトから祝福の胴上げを受けるアビダル

(文 宝田雅樹)

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