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栃木がホーム3連勝で首位を守る、横浜FCは早くも4敗目

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[5.8 J2第11節 栃木2-1横浜FC 栃木グ]

 栃木SCは2試合ぶりの勝ち点3でホーム3連勝を飾り、今季4勝1分の無敗で首位を守った。一方の横浜FCは2連敗。優勝を目指してスタートした岸野体制2年目のシーズンは開幕1勝4敗というまさかの出遅れとなっている。

「ホームで勝ち続けることが大事だし、強いチームの証だと思う。これを続けていきたい」。試合後のインタビューで栃木の松田浩監督は、快進撃を続けるチームへの手応えを口にした。

 試合を決めたのはDF渡部博文だった。1-1の後半29分、MF鈴木修人の左CKに後方から飛び込み、豪快なヘディングシュートを突き刺す。前節の岡山戦(2-2)とまったく同じ形で決めた渡部の2戦連発弾が決勝点になった。

 苦しい試合だった。岡山戦で退場処分を受けたMFパウリーニョが出場停止。前半5分にMF水沼宏太の右クロスがDF朴台洪のオウンゴールを誘い、幸先良く先制するものの、中盤のダイナモを欠いたチームは徐々に横浜FCに押し込まれ、劣勢の展開となった。

 後半5分には渡部がPA内で後半から出場のMF野崎陽介を倒し、PKを献上。これをFW藤田祥史に決められ、同点に追い付かれた。その後も再三ピンチを招いたが、そのたびに立ちはだかったのがGK武田博行だ。DF柳沢将之の決定的なシュートを体を張って防ぐと、MF高地系治の直接FKも鋭い反応でセーブ。そんな守護神の奮闘に応えたのが渡部の一発だった。

「セットプレーでしか決めるチャンスがなかったので、狙っていた。ホームで決めたかったので、すごく気持ちいい。また味わいたいなという気持ちでいっぱいです」。今季、柏から期限付き移籍で加入した渡部。殊勲の決勝弾となったホーム初ゴールに笑みが広がった。

 前節の岡山戦はパウリーニョの退場もあり、2点リードを守り切れず、後半ロスタイムに追い付かれ、2-2で引き分けたが、同じ轍は踏まなかった。最後まで体を張り、横浜FCの反撃を跳ね返し、2-1で逃げ切り勝ち。松田監督は「途中、追い付かれたが、暑い中、みんなが走っていたし、途中出場の選手もいいプレーをしてくれた。全員の力が集結して勝ち点3が取れた」と胸を張る。J2で唯一の無敗を守り、首位を快走する栃木。その強さは本物だ。

(文 西山紘平)

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