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C大阪、決勝T1回戦でG大阪と激突も。乾「そこで勝つ」、清武「負ける気はない」

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[5.10 ACL第6節 C大阪4-0山東魯能 長居]

 プレッシャーのかかる中、圧巻のゴールショーを見せた。強いメンタルではねのけた。引き分け以上でG組の2位通過が決まる一戦。相手は敵地で0-2完敗した山東魯能(中国)だったが、セレッソ大阪はホームで4-0快勝のリベンジを成し遂げた。そして、クラブ初のACL挑戦で初の決勝トーナメント進出を果たした。

「攻守にわたって、ほぼ完璧というプレーだった。いい内容で4点取れて勝てた。みんな、この勝利を気持ちよく喜べる試合だったと思う」。試合後のテレビインタビューで、レヴィー・クルピ監督は結果も内容も得られて大喜び。奮闘した選手たちを称えた。まさに指揮官の言葉通りの試合内容だった。

 引き分けでもいい試合だったが、守ることはしなかった。立ち上がりから標榜する攻撃的なサッカーをし、ペースを握った。そして前半39分にエースのFWホドリゴ・ピンパォンがこぼれ球を押し込んで先制点を奪うと、後半開始1分にはMF清武弘嗣がゴール前で華麗なテクニックを披露して追加点を奪った。

 清武は「ルイさん(小松塁)が落としてくれて、それを打とうと思ったけど、相手が見えたので、冷静に交わして打ちました」と振り返ったが、技ありだった。小松のヘディングの落としを胸でトラップし、そしてそのまま左足で右斜め前へ。すぐさまシュート体勢に入ると、右足でゴールネットを揺らした。U-22日本代表のレギュラーを狙うアタッカーだが、チームの勝利はもちろん、この日視察に訪れた関塚隆監督へのアピールもやってみせた。

 2-0となったが、C大阪の攻撃への意欲は衰えない。後半28分には、小松の突破からこぼれたボールをMF乾貴士が押し込んで3点目。「厳しい戦いになると思ったけど、自分たちのやることを信じてやった」と攻撃サッカーを貫き通したことに胸を張った。その後、後半36分には途中出場のMF倉田秋がダメ押しの4点目を決め、相手の戦意を完全に消失させた。

 G組の2位通過を決めたC大阪だが、後半30分にDF茂庭照幸が累積2枚目のイエローカードをもらい、5月24日の決勝トーナメント1回戦の出場停止が決まった。守備の要を失っての一発勝負という苦しい状況を迎える。そもそも、その相手も“因縁のライバル”となる可能性がある。

 C大阪はE組の1位と対戦するが、何とG大阪がE組で、あす11日の天津泰達(中国)戦に勝てば1位通過となる。G大阪とは今季開幕戦で2-1で敗れ、リーグ戦通算でも8勝1分18敗と相性の悪い相手。だが、今の選手たちは強気だ。乾は「どこが相手でもやることは同じ。G大阪には一回借りがあるので、そこで勝つ。(決勝Tは)負ければ終わりなので、勝っていきたい」と闘志を燃やした。

 清武も「どこと当たっても負ける気はない。関係ないです。ここまできたら、優勝を目指して頑張る」と試合後のテレビインタビューで力強いコメントを残した。かつて2006年には浦和がACL初挑戦で制覇をつかんでいる。予選ラウンド序盤は苦しんだが、徐々に自信をつけて勝ち上がったC大阪。今やチームの目標はアジア制覇、ただ一つだ。

(文 近藤安弘)

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