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遠藤のFK、宇佐美のPKでG大阪が首位通過、決勝T1回戦は大阪ダービーに

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[5.11 ACL第11節 G大阪2-0天津泰達 万博]

 日本勢4チームがそろってグループリーグ突破を決めた。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は11日、グループリーグ最終戦を行い、E組2位のガンバ大阪はすでにグループリーグ突破を決めている首位・天津泰達(中国)とホームで対戦した。勝てば1位通過、引き分け以下ならグループリーグ敗退の可能性もある一戦は、後半29分にMF遠藤保仁の直接FKで先制すると、ロスタイムにもMF宇佐美貴史のPKで加点し、2-0で快勝した。E組首位で4大会連続の決勝トーナメント進出を決めたG大阪は24日の決勝トーナメント1回戦でG組2位のセレッソ大阪とホームで対戦する。

 ピッチを打ちつける激しい雨もFKの名手には関係なかった。0-0の後半29分、PA手前やや左の絶好の位置で獲得したFK。遠藤の右足から放たれたキックは、壁の右側を巻いてゴール右隅へ吸い込まれた。

 後半ロスタイムにはカウンターに抜け出したFW平井将生がハーフウェーラインから独走。PA内でGKに倒されてPKを獲得し、相手GKは一発退場に。すでに交代枠を使い切っていた天津はフィールドプレイヤーがGKを務めたが、宇佐美が落ち着いてゴール左に決め、G大阪の勝利と決勝トーナメント進出を決定付けた。

 引き分け以下ならグループリーグ敗退の可能性があるG大阪は立ち上がりから猛攻を見せた。再三チャンスはつくるものの、なかなかゴールを割れない。前半44分には右サイドからのFKをファーサイドのFWイ・グノがヘディングで折り返し、MF明神智和が右足でシュート。ゴール前のアドリアーノが頭で角度を変えたが、ボールはクロスバーを直撃した。

 後半6分にはMF二川孝広のスルーパスにアドリアーノが反応。GKと1対1の絶好機だったが、シュートはGKに阻まれる。同7分、DFキム・スンヨンに代えて宇佐美を投入すると、同11分にはその宇佐美が左サイドからドリブルで中に切れ込み、右足を振り抜いたが、GKが足でセーブした。さらに同14分、二川の左クロスからアドリアーノがダイビングヘッド。しかし、これもGKが体を張って抑えた。

 圧倒的に攻め込み、決定機をつくりながら1点が遠い。ピッチを包む不穏な空気を遠藤の右足が振り払った。西野朗監督は試合後のインタビューで「伝家の宝刀が出てくれた」と絶賛。「得点はFKとPKだったけど、圧力をかけ続けた結果。精度の高いFKだったが、全員がアタッキングサードに圧力をかけた結果だし、全員のゴールだと思う」と、最後まで攻め抜いた選手全員の姿勢を称えた。

 08年にACL初優勝を成し遂げたG大阪だが、09年、10年は2年連続でベスト16で敗退している。3年ぶりの8強進出を懸けた相手は同じJリーグ勢のC大阪。3月5日のJリーグ開幕戦はホームで2-1で勝っているだけに、指揮官は「首位通過は最低の結果。どのチームだろうが、万博に迎えられるのはアドバンテージだと思う」と、大阪ダービー連勝を誓っていた。

(文 西山紘平)

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