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主力温存の名古屋は3発決められ敗戦、グループ2位通過

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[5.12 ACL第6節 アルアイン3-1名古屋 アルアイン]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は11日、各地でグループリーグ最終戦を行った。引き分け以上で首位通過が決まるF組の名古屋グランパスだったが、敵地で既に敗退が決まっているアルアイン(UAE)に1-3で敗れた。その結果、先に行われていた試合で引き分け、勝ち点1を手に入れていた2位・FCソウル(韓国)に首位を譲り、グループ2位で決勝トーナメントに進出することになった。

 FWケネディやDF田中マルクス闘莉王、MF金崎夢生ら主力の多くを故障で欠く上、今節は過密日程の真っ只中。リーグ戦の清水戦から中3日、加えて3日後には甲府戦が控えていることを考慮してか、前節から先発5人を入れ替えた。システムは4-4-2を採用。GKは今季公式戦初出場となる高木義成、DFラインは右から松尾元太、千代反田充、増川隆洋、阿部翔平。ダブルボランチは磯村亮太と藤本淳吾が務め、2列目は右から吉田眞紀人と小川佳純。2トップは永井謙佑と橋本晃司が務めた。

 前半から試合は、まさかの展開を迎えた。前半21分、MFケイタのパスに右サイドを抜け出したMFバンダルがマイナスのクロス。これをPA外左からMFアル・メリが左足ダイレクトでシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。さらに同39分には、MFエリアスとFWバデアのワンツーから左サイドを崩され、最後はエリアスにシュートを決められ、2-0。一気に突き放された。

 前半には幾度かチャンスもあった。前半9分には永井の横パスをフリーで受けた小川がシュートを放つが、クロスバー上方へ外れた。同35分には阿部の左クロスに、GKと競り合いながら小川が頭で合わせたが、これも枠を外れた。チャンスをものにできず、前半を折り返した。

 2点ビハインドで迎えた後半には、吉田に代わり、ACLの前節・杭州緑城戦で決勝点となるPKを獲得したFW久場光を投入。この起用に久場が応えた。後半4分、GK高木からのボールを相手陣内左サイドでDFが頭でクリア。こぼれを拾った久場がドリブル突破を仕掛け、マイナスのクロスを入れると、走りこんだ藤本が左足でシュートを決めた。1点を返し、反撃に出たいところだったが、ゴールから1分も立たないうちに、またも失点を喫してしまった。PA内で突破を仕掛けてきたMFアブドゥラを松尾が倒して、PKを献上。これをエリアスに決められ、再び2点差に離された。

 失点直後には磯村に代わって、MF花井聖を投入。フレッシュな選手を入れ、前線から果敢にボールを奪いにいく。なんとか同点に追いつこうと攻めにかかるが、シュートまで持ち込むことができない。久場がサイドから仕掛けるが、DFに跳ね返される。後半23分には小川に代わって、ACL初出場となるルーキーのMF田中輝希を投入。同37分には藤本の右CKにニアサイドで橋本が頭で合わせたがDFにクリアされた。そのまま試合は終了し、1-3での敗戦となった。

 グループリーグ2位通過の決まった名古屋は、5月25日に行われる決勝トーナメント1回戦で、H組1位の水原三星(韓国)と敵地で戦う。

(文 片岡涼)
ACL2011特設ページ

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