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先発5人入れ替え、主力温存の名古屋は敵地で沈む

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[5.12 ACL第6節 アルアイン3-1名古屋 アルアイン]

 名古屋グランパスは引き分け以上で首位通過が決まるACLグループリーグ最終節のアルアイン(UAE)戦に、主力を温存して臨んだ結果、1-3の敗戦を喫した。勝ち点10で並ぶ2位・FCソウル(韓国)が、この日の試合で勝ち点1を手にしていたため逆転を許し、名古屋は首位から転落。2位で決勝トーナメントに進むことになった。

 敵地・UAEで行われた試合には、連戦による疲労を考慮されて、3日前の清水戦(1-1)での先発メンバーからGK楢崎正剛、DF田中隼磨、DF三都主アレサンドロ、MF中村直志、FW玉田圭司が帯同メンバーからも外れた。遠征メンバーは、わずかに17人。DF田中マルクス闘莉王、FWケネディ、MF金崎夢生らが故障で離脱する中でも、大きく主力を温存した。先発には、今季初先発初出場となるGK高木義成やDF松尾元太のほか、これまでは途中出場の続いていたMF磯村亮太らが顔を揃えた。

 フレッシュな戦力で試合に臨んだが、前半に早くも2失点。後半立ち上がりにMF藤本淳吾のゴールで1点を返したが、1分も経たないうちにPKを献上し、1-3で試合は終了した。唯一の光明は、ACL第5節の杭州緑城戦で決勝点となるPKを獲得したFW久場光が、またもアシストで仕事を果たしたことくらいだ。前節同様に途中出場を果たすと、左サイドから突破を仕掛けて、藤本のゴールをお膳立てした。攻撃の流れが停滞したときに、切り札となる選手の存在は頼もしい限り。しかし久場の奮闘もむなしく、チームは追い上げにかかかることなく、1得点に終わった。

 中3日で甲府戦が控えており、連覇を狙うリーグ戦を考慮してのメンバーだったが、引き分け以上という最低限の結果を残すことはできなかった。アウェーの地で行われるアジアの大会は甘くないことを身を持って実感した形となった。2位通過となり、25日には水原三星(韓国)と敵地で戦うことになる。主力を温存したストイコビッチ監督の采配が吉と出るか、凶と出るか。

(文 片岡涼)
ACL2011特設ページ

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