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ジュニーニョ&山瀬が今季初ゴール、川崎Fが鹿島に競り勝つ

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[5.15 J1第11節 川崎F3-2鹿島 等々力]

 J1第11節は15日、各地で4試合を行い、等々力陸上競技場では川崎フロンターレ鹿島アントラーズが対戦した。川崎Fは前半10分、FWジュニーニョの今季初ゴールで先制すると、同31分にMF山瀬功治が移籍後初ゴールとなる追加点。鹿島も後半5分にMF遠藤康のゴールで追い上げたが、川崎Fは後半33分に途中出場のFW小林悠がダメ押しゴールを決めた。粘る鹿島も後半ロスタイムにFWカルロンがゴールを決めたものの、川崎Fが3-2で競り勝った。

 川崎Fは前節の神戸戦(0-1)から先発に変更はなく、2列目の右にMF山瀬功治、左にMF登里享平が入り、FW矢島卓郎とFWジュニーニョが2トップを組んだ。
 鹿島は10日のACLシドニーFC戦(2-1)でDF中田浩二が左肩を脱臼し離脱。DF伊野波雅彦が公式戦3試合ぶりに先発に復帰したほか、シドニー戦は出場停止だったFW興梠慎三が先発に戻った。
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 立ち上がりから出足の早いプレスとスピードに乗った攻撃でチャンスをつくる川崎Fは前半10分、セットプレーから先制点を奪う。MF中村憲剛の左CKからゴール前混戦のこぼれ球をジュニーニョが右足で押し込んだ。

 エースの待望の今季初ゴールで勢いに乗り、前半15分には高い位置でボールをインターセプトした中村からラストパスを受けたジュニーニョが右足ミドルを放つもGKがセーブ。同17分にはDF田中裕介の右クロスに矢島が右足で合わせたが、DFのブロックに阻まれた。

 攻勢を緩めず、果敢に追加点を狙う川崎Fは前半31分、中村が中央をドリブルで駆け上がり、矢島がポストプレーからゴール前にスルーパス。これに反応した山瀬が左サイド角度のない位置から左足でゴール右隅に流し込み、2-0とリードを広げた。

 鹿島はなかなか攻撃を組み立てられず、単調なロングボールが目立った。セカンドボールも拾えず、苦しい展開。前半39分にMF野沢拓也が左足ミドルを狙ったのが数少ないシュートシーンだった。

 2点ビハインドで前半を折り返すと、鹿島は後半立ち上がりからサイドを起点に反撃をうかがう。すると、後半5分、右サイドを駆け上がった野沢の折り返しに猛スピードで走り込んだMF遠藤康が合わせ、1点差に追い上げた。

 川崎Fは後半16分、登里に代えてMF横山知伸をピッチに送る。横山はボランチに入り、中村が2列目にポジションを上げた。

 守備を固めに入った川崎Fに対し、鹿島はさらに攻勢を強める。後半17分、野沢が右サイドから切れ込み、左足でシュート。同18分には遠藤の左足ミドルがDFに当たってコースが変わり、あわやゴールというシーンをつくったが、GK相澤貴志が何とかかき出した。

 川崎Fは後半22分、矢島に代えてFW小林悠を投入。鹿島は同32分、MF小笠原満男と大迫に代わってMF増田誓志、FWカルロンがピッチに入った。3点目を取って試合を決定付けたい川崎Fと、同点に追い付きたい鹿島。 攻守が目まぐるしく変わる激しい展開となるが、激闘に終止符を打ったのは途中交代で入った小林だった。

 後半33分、中村の絶妙なスルーパスに抜け出し、滑り込みながら右足でゴールに流し込むダメ押し弾。終了間際に劇的な決勝点を決めた3日の磐田戦(1-0)以来、小林の2試合ぶりゴールで川崎Fが3-1と突き放し、試合を決定付けた。

 鹿島は後半37分、野沢に代えてMF柴崎岳を投入し最後のカードを切る。同47分にゴール前の混戦からカルロンが押し込み、2-3と再び1点差に追い上げたが、反撃もここまで。今季はACLの関係で消化試合が4試合と他チームよりも少ないとはいえ、1勝1分2敗の勝ち点4で暫定15位と下位に低迷している。

[写真]サポーターとともに歓喜の川崎Fイレブン

(取材・文 西山紘平)

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