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鹿島は2点リード守れず浦和とドロー

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[5.21 J1第12節 浦和2-2鹿島 埼玉]

 J1第12節は21日、各地で6試合を行い、埼玉スタジアムでは浦和レッズ鹿島アントラーズが対戦した。鹿島は前半13分、DF西大伍の移籍後初ゴールで先制すると、後半17分にMF増田誓志が追加点。しかし、浦和も後半23分にFW高崎寛之、同25分にFWマゾーラのゴールで追い付き、2-2で引き分けた。

 4試合白星なし(1分3敗)の浦和は前節のC大阪戦(1-1)と同じ先発メンバー。MF鈴木啓太がアンカーに入り、右前に柏木陽介、左前にマルシオ・リシャルデスが位置する4-3-3を採用した。
 鹿島はMF小笠原満男がベンチ外となり、DF新井場徹もベンチスタート。代わって増田がボランチで今季初先発となり、左SBでは負傷明けのDFアレックスが公式戦4試合ぶりに復帰した。
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 立ち上がりからミスの目立つ浦和はリズムをつかめず、敵陣まで攻め込んでもなかなかフィニッシュまで持ち込めない。鹿島は相手のミスを突いて確実にシュートまでつなげ、シンプルにゴールを目指した。

 試合が動いたのは前半13分。増田のロングフィードからDF西大伍が右サイドの深い位置まで進入し、マイナスに折り返す。MF遠藤康のシュートはDF永田充が体でブロックしたが、こぼれ球を拾った西が切り返しから左足を振り抜くと、ゴール前の混戦で角度の変わったシュートがゴールネットに吸い込まれ、鹿島が先制に成功した。

 今季リーグ戦5試合目で初めて先制点を奪った鹿島は勢いに乗る。前半16分、MF野沢拓也の左クロスをFW興梠慎三が胸トラップから豪快なバイシクルシュートを放つが、惜しくもクロスバー。同24分にはMF青木剛から縦パスを受けたFW大迫勇也がシュート。1分後にも増田のくさびのパスを大迫が落とし、興梠が右足で狙ったが、いずれもフィニッシュの精度を欠いた。

 なんとか反撃に出たい浦和はFWエスクデロ・セルヒオやFW原口元気が独力のドリブル突破から局面の打開を狙う。前半38分にはオーバーラップしたDF高橋峻希からパスを受けた原口がドリブルで切れ込み、ゴール正面から右足を振り抜くもGKの好セーブに阻まれた。

 浦和は後半開始から2人を交代。鈴木に代わってDF山田暢久、エスクデロに代わってFWマゾーラを投入。山田暢と柏木のダブルボランチ、マゾーラが右サイドに入る4-2-3-1にシステム変更した。

 鹿島は後半4分、興梠が大迫とのワンツーからシュートを狙い、浦和も同5分、柏木が左足でミドルシュート。しかし、互いに枠を捉え切れず、試合は1-0のままこう着状態となった。

 鹿島は後半13分、遠藤に代えてMF本田拓也を投入。本田はボランチに入り、増田が2列目にポジションを上げた。この交代が奏功。後半17分、興梠が左サイドから上げたボールを逆サイドの野沢が折り返すと、ゴール前で増田が完全にフリーだった。難なく押し込み、2-0。増田の今季初ゴールでリードを広げた。

 追い込まれた浦和は後半19分、柏木に代えてFW高崎寛之を投入し、最後のカードを切る。原口とマゾーラが左右を入れ替え、マルシオ・リシャルデスがボランチに下がり、エジミウソンと高崎が2トップを組む4-4-2に変更。すると4分後の23分、中央をドリブルで駆け上がった原口が右サイドに展開。パスを受けた高崎が中に切れ込み、左足でゴール左上に流し込んだ。

 これで勢い付いた浦和は直後の後半25分、左サイドの深いところまでドリブルで持ち上がったマゾーラが角度のない位置から左足を振り抜き、豪快にニアサイドを破った。3分間で2得点。浦和があっという間に同点に追い付いた。

 一気に逆転を狙う浦和はさらに攻勢を強め、相手を押し込むが、鹿島の守備陣もぎりぎりのところで体を張り、3点目は許さない。鹿島は後半33分、大迫に代わってFWカルロンが入り、再び勝ち越しゴールを目指すが、こちらもあと一歩及ばず。浦和は後半45分にマゾーラが2枚目の警告で退場。試合はそのまま2-2で終了し、勝ち点1を分け合った。

(取材・文 西山紘平)

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