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マゾーラが圧巻のひと振り、マルシオの第一子誕生を祝う来日初ゴール

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[5.21 J1第12節 浦和2-2鹿島 埼玉]

 来日初ゴールで“盟友”の第一子誕生を祝った。1-2の後半25分、同点ゴールを決めた浦和レッズのFWマゾーラはゴール裏のサポーターに向かってダッシュし喜びを爆発させると、自陣に戻る途中でボールボーイからボールを受け取り、ユニフォームの下に隠すパフォーマンスを披露した。

「僕のフィアンセが妊娠しているわけではないですよ」。22歳のブラジル人アタッカーは、そう言って笑った。MFマルシオ・リシャルデスに前日20日、第一子となる長女が誕生。「試合前にマルシオと話して、もしゴールを決めたらマルシオのために捧げると話していた。その通り、彼のかわいい娘さんのために捧げることができてよかった」と白い歯をこぼした。

 前日練習後、マルシオは急いで病院に駆け付け、出産に立ち会った。「子供が誕生するときの素晴らしさは言葉にならない。耐えられなくて、泣いてしまいました」。そんなマルシオのために決めたマゾーラの同点ゴールは圧巻だった。左サイド角度のない位置から左足を振り抜き、ニアサイドをぶち抜く豪快な一撃。「クロスを上げようかと思ったけど、瞬間的な判断で蹴った方がチャンスをものにできると思った。うまく入ってくれてよかった」と胸を張った。

 後半33分、判定に異議を唱え、ボールを下に叩き付けて警告されたマゾーラは後半45分にもラフプレーで2枚目のイエローカードを受け、退場。「感情的になってボールを叩き付けてしまった。僕の行動がいけなかった。今後は気を付けて、同じことはしない」と反省したが、退場処分を受けてピッチを去るマゾーラにはサポーターから大きな拍手が送られていた。

[写真]同点ゴールを決めたマゾーラ

(取材・文 西山紘平)

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