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浦和はエースの今季初ゴールで先制も、新潟とドローで6戦白星なし

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[5.28 J1第13節 浦和1-1新潟 埼玉]

 J1第13節の1日目が各地で行われ、埼玉スタジアム2002では浦和レッズアルビレックス新潟が激突した。6試合ぶりの白星を目指した浦和は、前半22分にエースFWエジミウソンの今季初ゴールで先制に成功したが、後半25分、新潟のU-22日本代表DF鈴木大輔にJ初ゴールを決められ、1-1の引き分けに終わった。浦和はこれで3戦連続ドローで6試合未勝利。新潟は敵地で連敗を2で止め、リーグ戦再開後の再浮上につなげた。

 浦和はシステムを変更。前節鹿島戦の後半途中から採用し、機能した4-4-2へ。GKは山岸範宏、DFラインは右から高橋峻希、スピラノビッチ、永田充、宇賀神友弥。ダブルボランチは鈴木啓太と柏木陽介が組み、2列目は右にマルシオ・リシャルデス、左に原口元気が入った。2トップは今季初先発の高崎寛之とエジミウソンが組んだ。

 対する新潟はいつもの4-4-2を採用したが、一部選手を入れ替えた。この日はエースFWブルーノ・ロペスが怪我から復帰。右SBの藤田征也が右MFに上がり、左SBの酒井高徳が右SBに回った。左SBには石川直樹が入った。GKは東口順昭、DFラインは右から酒井高徳、鈴木大輔、千葉和彦、石川直樹。ダブルボランチは三門雄大と本間勲が組み、右MFに藤田征也、左MFに木暮郁哉、2トップはミシェウとブルーノ・ロペスが組んだ。

 序盤から浦和がボールを支配。2トップにしたことがプラスとなり、攻撃では前線でタメができ、中盤のパスコースが増えた。エジミウソンの負担が減ったことが、1つの良薬となった。新潟は引き気味に守りカウンターを狙うが、浦和が“網”になかなか引っかからない。また守勢に回っても永田ら浦和守備陣が奮闘した。そんな展開が続く中、浦和がセットプレーから大きな先制点を奪った。

 前半22分、左サイドで得たFK。マルシオ・リシャルデスの右足のキックに、中央でエジミウソンがバックヘッドで合わせてゴールネットを揺らした。待望のエースの今季初ゴール。歓声が響き渡る本拠地で、選手たちは20日に長女が誕生したマルシオに捧げるべく、ゆりかごダンスを繰り出した。

 これで浦和が元気づく。前半26分には高橋が中央でスライディングしながらパスカットし、PA前のエジミウソンへ。エースの落としから高橋はドリブルで仕掛けて右足を一閃。惜しくも外れたが、持ち味の運動量と攻撃センスを発揮した。

 新潟はサイドを効果的に使い始め、少しずつリズムを取り戻す。前半32分には決定機を迎えた。右サイドの藤田の絶妙クロスに、ブルーノ・ロペスが飛び込みヘディングシュート。ドンピシャだったが、コースが正面でGK山岸がパンチング。そのこぼれ球を千葉が拾ってシュートまでいったが、浦和守備陣がブロックした。

 前半41分、浦和はクロスの跳ね返りをPA中央で反応した柏木が左足ボレー。ジャストミートし、GKのいないゴール右中段に飛んで行ったが、ゴール内にいた新潟DF酒井がブロックし、追加点は奪えなかった。前半はそのまま浦和の1-0で折り返した。

 後半開始、新潟は三門に代えてベテランMF小林慶行を投入。そのままボランチに配置した。後半9分、新潟が絶好機を迎えた。右サイドでブルーノ・ロペスが縦パスに素早く反応。浦和DFスピラノビッチのスライディングに一度は体勢を崩して転倒したが、すぐさま起き上がりドリブル突進。PA内右で右足を振り抜いた。しかし、シュートは不運にもクロスバーに当たった。

 新潟は後半12分、木暮に代えてMF田中亜土夢を投入。左MFに入った。同16分、左サイドをブルーノ・ロペスがドリブルで仕掛け左クロス。GK山岸にキャッチされたが、この時間帯、新潟が“らしさ”を発揮する時間が増えた。そして、セットプレーで同点に追いついた。

 後半25分、左サイドで得たFK。キッカーの藤田は低くて速いボールで直接狙うと、ゴール前でワンバウンド。これはGK山岸が何とか弾き出したが、こぼれ球を新潟が折り返し、ゴール前に詰めていた鈴木大輔がきっちりと合わせた。U-22日本代表CBのJ初ゴールで1-1の同点とした。

 浦和は後半27分、高崎に代えてFW原一樹を送り出し、勝ち越しを狙いに行った。さらに同33分、ボランチの鈴木に代えてDF山田暢久を投入した。後半途中から浦和はセットプレーを得る回数が増えたが、有効に活かせない。終盤は中盤が間延びし、ともに長めのボールが多くなった。

 浦和は6試合ぶりの白星をつかもうと必死に攻めるが、連敗を2で止めたい新潟も粘りを発揮。新潟は後半44分、ミシェウに代えてDF大野和成を投入。大野は左MFに入って守備を固めた。ロスタイムは3分。46分、新潟はPA正面でFKをゲット。これをブルーノ・ロペスが直接狙ったが、GK山岸にセーブされた。さらに同49分には右サイドで藤田が直接FKを狙ったが、GK山岸がパンチングした。試合はそのまま1-1で終了した。

[写真]浦和はエジミウソン(左)が初ゴールを決めたが試合はドローに

(取材・文 近藤安弘)

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