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名古屋が5発大勝でACLショックを払拭!!ブルザノビッチも復活弾

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[5.29 J1第13節 名古屋5-2福岡 豊田ス]

 今季最多の5得点でACLショックを払拭した。名古屋グランパスはホームで福岡に5-2で大勝を収めた。FWケネディに公式戦12試合ぶりの今季2点目が生まれたほか、FW玉田圭司は2点を決める活躍。昨年11月に左膝前十字靱帯断裂の大怪我を負って長期離脱していたMFブルザノビッチが途中出場で得点も決めるなど、この上ない形で4試合ぶりのリーグ戦白星を手に入れた。

 25日のACL決勝トーナメント1回戦で敵地で水原三星に0-2で敗れ、16強での敗退が決まった。故障者続出とはいえ、Jリーグ王者としては悔しすぎる結果。しかし中3日で行われた今節では、ACL敗退を引きずらず、食らいついてくる相手を三度も突き放し、J王者らしい試合をみせた。

 まずは前半23分、MF中村直志が右サイドから1対1でDFを突き放し、クロスを入れる。GKがこぼしたボールをケネディが右足で押し込み、先制点を決めた。同26分にはPKを決められ1点を返されるも、1-1で迎えた後半にはゴールラッシュが待っていた。

 後半6分、ケネディのグラウンダーの右クロスを玉田が右足で押し込むとボールはGKに脇の下を抜けて、ゴールネットへ吸い込まれ、再びリードに成功した。同21分には、またも同点へ追いつかれたが、今季いまだに勝ちのない相手に負けることはできないと意地をみせた。同36分、DF阿部翔平が相手のクリアボールを奪うとMF藤本淳吾へ縦パス。これを藤本が冷静に決めて、三度目のリードを奪った。

 3-2のリードで迎えた後半37分には、藤本に代わってブルザノビッチが途中出場。大怪我をした昨年11月14日の大宮戦(2-1)以来、実に196日ぶりにJの舞台に戻ってきた。出場から5分後、右サイドから突破を仕掛けると最後は角度のない位置から右足でグラウンダーのシュートを決め、堂々の復活弾。試合終了間際の後半ロスタイム2分には、FW永井謙佑の左クロスを玉田が左足で流し込み、5-2と試合を決定付けた。

 試合後のテレビインタビューでブルザノビッチは「首を長くして復帰できるのを待っていたし、待っていられなかった。チームが勝利したこと、自分の努力が実を結んだことがとてもうれしい」と長期のリハビリから復帰しての思いを語り、「不幸があってケガ人も多かったりしたが、これから間違いなく名古屋が勝ち進んでいきます」と力強く話した。

 また二度同点に追いつかれたものの、この日は約1ヵ月ぶりに顔を揃えたDF田中マルクス闘莉王とDF増川隆洋の両CBが奮闘。失点を2で食いとめた。徐々に故障者も戻っており、ここ最近の公式戦では3戦連続で試合中に負傷者が出ていたが、この日はケガ人も出ないまま、90分間を終えることができた。昨季王者の戦力が戻りつつあることは光明だ。

 ストイコビッチ監督も試合後のテレビインタビューでは「選手がしっかり戦うというファイティングスピリットをみせてくれた。勝つということに対してチームがひとつになった。二度追いつかれはしたが、きょうの結果には満足している」と久しぶりの笑顔をみせた。この勝利で弾みをつけ、リーグ連覇へ向けて巻き返したいところだ。

(文 片岡涼)

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