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広島は森崎浩の劇的弾で鹿島を下す

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[5.29 J1第13節 広島2-1鹿島 広島ビ]

 サンフレッチェ広島は試合終了間際の劇的弾で鹿島に2-1で勝利した。MF森崎浩司が2得点を決める活躍をみせ、チームを勝利に導いた。

 このまま試合が終わるかと思われた1-1で迎えた後半ロスタイム1分、右サイドからのパスを受けると森崎浩は迷わずに左足を一閃。ボールはゴール右に突き刺さり、劇的な決勝ゴールが生まれた。

 試合後のテレビインタビューで森崎浩は「自分の持ち味であるシュートが2本も決まったので本当によかったと思います。今年に入って連勝はないので、次も勝ちたいと思います!」と満面の笑みを浮かべた。前節の神戸戦(0-1)で敗れ、開幕からの負けなし記録は7でストップしたが、今節でしっかりと勝ちきり、連敗は免れた。

 簡単な試合ではなかった。前節は出場停止だった日本代表のFW李忠成とDF森脇良太が先発に復帰したが、長期離脱中のDF水本裕貴やMF青山敏弘に加えて、右足かかとを痛めて、MF山岸智が欠場。左サイドではMF服部公太が今季初先発を果たした。台風の影響でピッチ状態は悪く、なかなかボールはつながらない。それでも前半9分、MFムジリからのパスを受けた森崎浩がゴールまで約30mの距離から左足を振りぬき、先制点を決めた。しかし同18分、FW興梠慎三にゴールを許し、ゲームは振り出しに戻った。

 その後も右サイドからMFミキッチがクロスを入れ、李がシュートを放つが枠を外れ、1点が奪えない。後半20分には服部に代わって出場したMF石川大徳が李とのワンツーからシュートを放つがGKに止められた。

 後半終了間際のロスタイム1分には森崎浩のゴールで勝ち越したが、終了間際にはピンチもあった。右サイドに流れたクリアボールを拾おうと足を伸ばした森脇がMF野沢拓也を倒す形となり、このプレーで一発レッド。土壇場で10人での戦いを強いられ、PA手前右の絶好の位置でFKも献上した。FKはなんとか日本代表GK西川周作が弾くが、こぼれ球を野沢に拾われシュートを打たれる。あわや失点の場面もシュートは運良くポスト右に外れた。直後に終了のホイッスル。広島が2-1で逃げ切った。

 ペトロヴィッチ監督は試合後のテレビインタビューで「鹿島はやはり素晴らしいチームでしたが、このような天気で最後は我々がラッキーともいえる形で勝てた」と満足げな表情。「今後は代表で3人(李・森脇・西川)が抜けるがケガ人のことも考慮して、フレッシュな選手を入れながら考えてやっていきたい」と5日のナビスコ杯・川崎F戦へ向けて意気込んだ。

(文 片岡涼)

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