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鹿島は広島に競り負け、公式戦4戦勝ちなし

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[5.29 J1第13節 広島2-1鹿島 広島ビ]

 鹿島アントラーズは広島に1-2で敗れ、公式戦4戦勝ちなし(3敗1分)となってしまった。日本代表のFW興梠慎三に今季初ゴールが生まれたことだけが光明となり、25日のFCソウル戦(0-3)でのACL16強敗退という結果を引きずる形となった。

 試合後のテレビインタビューでオズワルド・オリヴェイラ監督は「どんなにいい形の攻撃ができてもゴールが取れなかったら意味がない」とぶ然とした表情で話した。

 4試合ぶりの勝ち星をめざすべく、攻撃陣にテコ入れを行い、MFフェリペ・ガブリエルが左サイドで開幕戦以来の先発出場を果たした。しかし、なかなかシュートを打つこともできず。前半9分には早くも失点。MF森崎浩司にミドルシュートを決められた。それでも同18分、この日のファーストシュートが得点につながった。MF野沢拓也の左クロスに興梠が頭で合わせて、1-1の同点に追いついた。同31分にはDFアレックスの左クロスにフェリペが右足で合わせてシュートを狙うが枠を外れた。前半は3本のシュートを打つにとどまった。

 後半に入ってもなかなか決定機をつくることはできず。試合終了間際の後半ロスタイム1分には、またも森崎浩にミドルシュートを決められて失点。再び突き放された。同ロスタイム3分にはクリアボールを相手陣内で拾った野沢がDF森脇良太に倒されてFKを獲得。このプレーで森脇が一発退場となった。終了間際のワンプレー、PA外左からMF増田誓志が蹴り込んだFKは日本代表GK西川周作に弾かれるが、こぼれをゴール正面で拾った野沢がグラウンダーのシュート。しかし、わずかにポスト左に外れ、直後に試合は終了した。

 公式戦4戦勝ちなしという結果にオリヴェイラ監督は苛立ちを隠せず、「中断期間で求めている密度や細かい部分の練習をやっていこうとしていたが、代表に4人も選手を取られてしまったのが残念。代表が4人もいるのは嬉しいことだが計画が崩れたことになる」とコメント。「選手自身が成熟しようという意志がなければ苦しい状況は続いていく。これからもサポートしていきたい」と話した。

 過密日程の中でACLとリーグ戦を戦ってきた鹿島だったが、ここでようやく約2週間の中断期間を迎える。勝ち星で迎えることができなかったことは悔やまれるが、この中断期間を上手く利用し、次節・山形戦で立て直した姿をみせたい。

(文 片岡涼)

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