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後半44分の寿人弾!!広島が2戦連続劇的勝利で今季初の連勝

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[6.11 J1第14節 新潟0-1広島 東北電ス]

 2戦連続の劇的勝利でサンフレッチェ広島が今季初の連勝を飾った。0-0の拮抗した展開が続く中、試合を決めたのはFW佐藤寿人だ。後半44分、MF高萩洋次郎が自陣で新潟のDF酒井高徳からボールを奪い、カウンターを仕掛ける。中央を駆け上がったFW山崎雅人は左サイドのスペースに動き出した佐藤に絶妙なスルーパス。PA内左45度から佐藤は思い切りよく左足を振り抜き、ゴール右上隅に突き刺した。

「それまで右足で外していて、チームに迷惑をかけていたので気持ちで打ちました」。佐藤にとっては5月7日の甲府戦(1-1)以来、4試合ぶりとなる今季3得点目。試合後のインタビューで佐藤は「ここ何試合か点を取ってなくて、FWとして仕事ができていなかった。しっかり点を取らなきゃという気持ちもあった」と、チームを勝利に導くゴールに安堵の表情も見せていた。

 日本代表DF森脇良太を出場停止で欠いた広島はMF森崎浩司も体調不良で欠場。CBではDF盛田剛平がリーグ戦初先発を飾り、ボランチにはMFトミッチが入った。苦しいチーム事情に加え、新潟のホームでは05年9月の勝利を最後に2分2敗と4試合連続で勝っていない状況もあり、「とにかく我慢強く、最悪引き分けでもいいかなと思っていた」(佐藤)という。

 前半18分、MFミキッチのスルーパスに抜け出した佐藤が右足で狙ったシュートはGKが好セーブ。同19分にはMFムジリの右CKをトミッチが頭で落とし、MF服部公太が左足ミドルを放ったが、これもGKに阻まれた。その後はなかなか決定機をつくれず、時間が経過。日本代表FW李忠成も後半34分に服部の左クロスを左足ボレーで狙ったが、ミートし切れず、同37分に交代するなど1点が遠かった。

 引き分けかと思われた終盤の劇弾。前節の鹿島戦(2-1)も後半ロスタイムに森崎浩が決勝点を決めており、2試合連続の劇的勝利となった。今季はいまだ1敗。首位を走る柏をぴったりと追走している。「まだまだ上に行きたいし、上位争いをして、一つひとつ勝って優勝争いをしたい」と佐藤。5連戦の一発目で勝ち点3を手にし、「これを続けていかないと意味がない。残り全部勝つつもりで、1試合1試合全力を尽くしたい」と誓っていた。

(文 西山紘平)

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