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横浜FMは今季初の零封負け。次節は栗原が出場停止……

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[6.11 J1第14節 横浜FM0-2柏 日産ス]

 横浜F・マリノスは首位追撃に失敗した。勝ち点4差で迎えた柏との一戦。しかし、攻守の歯車がかみ合わなかった。前半のうちに一瞬のスキを突かれて2失点。後半、大黒将志渡邉千真の2トップを一気に、長身でDF登録のキム・クナンと小野裕二のコンビに代える“荒治療”を施したが、今度は決定力不足……。ナビスコ杯1試合を含めて今季公式戦10試合で初の零封負けを喫した。

「完敗です。1位のチームに先に2点を取られたら勝つのは厳しい。後半2枚代えていいリズムがあったけど、点が取れなかった。攻守に渡ってビビりすぎているところがあった」

 木村和司監督も悔しさをにじませた。前半、相手を警戒して引き気味に守るうちに、ピンポイントクロスで立て続けに失点を喫した。相手を恐れるあまり、中盤やサイドの1対1で強く前に当たれなかった。日本代表DF栗原勇蔵は「切り替えが遅い。何にしても出足が遅いし、体を張れない。優勝を狙うチームがこういう戦い方をしてたらね……。レイソルとやっていなくても、今日のようなサッカーをしていたら負けている」と嘆いた。

 前半は守備面で課題が出たが、後半は攻撃面に出た。2トップに加えて谷口博之をトップ下に上げて猛攻を仕掛け、後半だけで10本のシュートを放ったが、ことごとく枠を外した。前半に1度の決定機を含む3本のシュートを放った大黒は「相手のプレスが早くて、ミスが多くなった。シュートを4本くらい打ってると思うんで、1点は決めたかった」と悔しがった。MF兵藤慎剛は「自分たちの方が球際とか泥臭さで負けていた」とシュート数以前に気持ちの面で負けていたと唇をかんだ。

 多くの選手たちが「連戦なんで、次に切り替えてやる」と前を向いたが、不運なことに次節15日のC大阪戦は、累積警告により栗原勇蔵が出場停止となった。「いつの間にかイエローが出されていた。次、出られないので応援するしかない」と無念の表情の栗原。守備の要を欠いて攻撃力のあるC大阪と対戦することになるが、それでも今度は攻守の歯車をかみ合わせ、勝ち点3を奪い取る。

(取材・文 近藤安弘)

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