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王者・名古屋が3連勝「本当のグランパスが戻ってきた」

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[6・15 J1第15節 名古屋4-0新潟 瑞穂陸]

 昨年のJ1チャンピオン、名古屋グランパスが調子を上げてきた。ホームのアルビレックス新潟戦を4-0で快勝。連勝を3へ伸ばし、暫定7位へ順位を上げた。

 試合後のインタビューで2得点を挙げたFWケネディが「ケガ人が戻ってきましたし、昨年のグランパス、本当のグランパスが戻ってきたと思います」と会心の表情を見せていたが、その言葉通り、「強い王者」の戦いぶりだった。

 前節11日からU-22韓国代表MFチョ・ヨンチョルの復帰した相手に計11本のシュートを放たれたものの、それを上回る17本のシュート浴びせて4得点。迫力のある攻撃で攻め勝った。先制点は前半28分。右サイドからドリブルで仕掛けたMF藤本淳吾の折り返しをFW玉田圭司が左足でゴールへとねじ込み、自身3試合連続となるゴールを挙げる。すると37分には相手ディフェンスラインの背後を狙ったDF増川隆洋のロングフィードにMF小川佳純が走り込み、最後はケネディがゴールへと押し込んだ。

 その後は粘る新潟の前に追加点を奪うことができなかったが、それでも後半38分、右CKからケネディがGK、DFと競りながらも頭で合わせて3-0。これで勝負の行方を決すると、ロスタイムにもSB田中隼磨が右足シュートをゴールへ突き刺した。

 昨年の初Vを陰で支えたMFダニルソンが右足第5中足骨骨折で長期離脱し、エースのケネディも左足肉離れで戦線離脱するなど、今季は開幕6試合をわずか1勝。それでも主力の復帰とともに、勝利の味を思い出し、同時に勢いも出てきている。ストイコビッチ監督は「少しずつ良くなっていると思いますし、ゲームごとにもっとよくなると期待している」。1試合多く戦っている首位・柏との勝ち点差は7。まだその差は大きいが、不振を脱し、二桁順位から一気に巻き返してきている王者にとっては、それも大差とは感じられない数字になっている。

(文 吉田太郎)

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