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2戦連続完封の川崎F・GK安藤はU-22へ。“勝ち運”をもたらす!

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[6.18 J1第16節 川崎F2-0広島 等々力]

 “絶好調の流れ”を関塚ジャパンに持ち込む。川崎フロンターレはサンフレッチェ広島に2-0と、2試合連続の完封勝利をつかんだ。U-22日本代表に選出されながら、怪我人続出のチーム事情のため川崎Fで先発守護神を任されているGK安藤駿介も、必死に指示を飛ばしてDFラインを統率。今季初の2連勝に貢献した。

「最初、よくない時間もあったけど、勝ててよかったです。GKに怪我人が出て、自分にチャンスが回ってきましたが、チームに貢献できている実感がある。無失点で勝てたのもいいですけど、自分としてはチームが勝つことが大事。得失点差より、まずは勝ち点3が大事なので」

 安藤の表情は充実感たっぷりだった。安藤が先発出場するようになってからこの4試合、3勝1分と結果が出ている。順位も3位に浮上した。徐々にプレーへの迷いが消え、自信も芽生えてきた。守護神として、たくましさが出つつある。そんな中、U-22日本代表に合流する。あす19日のロンドン五輪アジア2次予選・U-22クウェート代表戦に臨むため、チームを離れる。

 U-22代表では権田修一(F東京)が先発予定で、安藤は控えに回ることが確実。川崎Fでは“正守護神”獲得のチャンス到来と最高の状況にあるが、離れなければいけない。19日のあとは、23日のアウェーのクウェート戦にも参加する。つまり、22日の清水戦は、出場することができない。

 せっかく掴んだチャンスを譲り渡すわけだが、それでも安藤は「チャンスですけど、どんなことが起こっても自分にとってプラスになると思ってやっている。これは自分にしかできない経験。今しかできないことなので」と明かした。たしかに年代別の代表を経験することも貴重な財産。U-22の活動、川崎Fの活動、両方をしっかりこなせば、GKとしてさらなる成長につながることは間違いない。

「オリンピックは必ず出ないといけない。何と言ってもアジア予選は突破しないといけない」と安藤は熱く語った。U-22日本代表は、エースFW永井謙佑(名古屋)が負傷するなど直前で“不安要素”が出ている。そんな負の流れは、この男が断ち切る。“絶好調男”の安藤はたとえ試合に出られなくても、ベンチから“勝ち運”を送るつもりだ。

(取材・文 近藤安弘)

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