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広島は“鬼門”で11年勝てず。西川「ほろ苦い誕生日」、李「34試合のうちの1試合」

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[6.18 J1第16節 川崎F2-0広島 等々力]

 サンフレッチェ広島はまたしても“鬼門”を打ち砕けなかった。ナビスコ杯を含めたJ公式戦で、等々力では2000年3月25日のJ1初対戦以来、ホーム戦でも2005年4月23日のJ1戦以来、勝ち星がない難敵の川崎フロンターレ。選手たちは「苦手意識はない」と口をそろえたが、まさに『完敗」という試合内容で今季2つ目の黒星を付けられ、4位に後退した。

 前節の浦和戦(0-0△)から中2日の試合。広島は疲労を考慮してMFムジリ、MFミキッチ、MF服部公太、DF横竹翔の4選手をベンチスタートにした。対する川崎Fは前節と同じメンバーだった。それでも運動量で負けてしまった。「相性が悪い? それ以上に、まったくボールを動かせなかった。すごくプレッシャーにきたわけじゃないのに、ビビッていた。相手は前節と同じメンバーで、うちはフレッシュな選手もいたのに、うちのほうが動けなかった」とFW佐藤寿人も嘆くしかなった。

 日本代表GK西川周作はこの日、25歳の誕生日だった。しかし、完敗。「ほろ苦い誕生日になりましたね」と苦笑いを浮かべつつ、敗戦の理由について「中盤のところでミスが多くてリズムが作れなかった。前半はシュート0だったし、自滅状態です。相手より走らないといけないのに、できていなかった」と明かし、フィールドプレイヤーに苦言を呈した。FW李忠成も「簡単なミスが多い。パスミスが多いと、うちのサッカーにならない」と嘆いた。

 等々力ではこれでJ公式戦9試合、川崎Fとは同13試合(5分8敗)白星がない。だが、選手たちは、そう気にはしていない。佐藤は「リーグ戦なので負けることもあるので、引き摺らないようにして次はホームなので自分たちのサッカーをして勝ちたい」という。李忠成も「34試合のうちの1試合。こういうサッカーのときもある。切り替えて次勝ちたい」と前を向いた。

 くしくも、ナビスコ杯の対戦相手であり、等々力では7月にもう1度、試合をすることができる。5日のホームでの対戦では2-2で引き分けており、等々力での第2戦は勝利が必要だ。西川は「ナビスコでリベンジできるチャンスがある。いい状態にして戦って、次は勝ちたい」と意気込んだ。次こそ“鬼門”を打ち破るつもりだ。

(取材・文 近藤安弘)

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