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小島が先発でJデビュー、勝利貢献も「もっと自分の良いところが出せる」

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[6.22 J1第17節 浦和3-0福岡 埼玉]

 期待の星がついにデビューした。浦和レッズの前橋育英高出のルーキー、MF小島秀仁が福岡戦でプロ初出場初先発を果たし、フル出場で3-0勝利に貢献した。試合後は熱狂的なサポーターの「小島コール」を一身に浴び、嬉しそうな笑顔を見せた。

「チーム一丸となって勝ち取った勝利だと思います。緊張? 緊張はすごいしてました。でも、後ろに素晴らしい選手がいて、そういう人たちから常に声をかけてくれた。啓太さんも声をかけてくれた。みんなにフォローされていたので思い切りできた」

 前橋育英高から今年、浦和へ新加入した。4月中旬から下旬にかけて日本高校選抜の欧州遠征があったためチームを離れ、出遅れた部分はあるが、帰国後から練習で猛アピール。5月21日の鹿島戦で初のベンチ入りを果たした。そしてこの日、ようやく先発でJデビューを果たした。

 チームが苦しい状況の中で来た、スタメンでのJデビュー。小島によると、「前々日くらいに、いくかもしれないから準備しておけと言われました」という。試合前までは緊張していたそうだが、「試合が始まると大丈夫でした」という小島。言葉通り、持ち味の冷静な判断によるパスさばきやスペースを埋める守備を見せた。

 柱谷幸一GMは「まるでベテランみたいだったとみんな言っていた。ゲームセンス、サッカーセンスが出ましたね。グアルディオラとかシャビ・アロンソみたいだった。ピルロが下がった時みたいに、将来はアンカーもできそう」と評価。ボランチのコンビを組んだMF鈴木啓太も「ボランチとして才能の高い選手。縦にもボールを入れられるし、サイドにも散らせる。入ってきた時から思っていたけど、将来のレッズの中心になってくれる選手。今日組んで何も問題なかったし、心配してもいなかった」と目を細めた。

 チームの10試合ぶり勝利に貢献と、最高の形でプロデビューを果たした小島。だが、満足しているわけではない。「もっと自分の良いところが出せると思うし、もっともっとチャレンジできればよかった。最後は足が少しつってしまったので、次はつらないで動けるようにならないといけない」と課題を口にした。日本代表FW宇佐美貴史(G大阪)やFW宮市亮(フェイエノールト)、MF柴崎岳(鹿島)らと同じ“プラチナ世代”のボランチ。今後、さらなる活躍が期待される。

[写真]先発でJデビューしたMF小島秀仁

(取材・文 近藤安弘)

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