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柏のU-22代表・酒井が強行出場、指揮官「見事に応えてくれた」

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[6.25 J1第18節 甲府1-4柏 中銀スタ]

 まさに鉄人だ。柏レイソルのU-22日本代表DF酒井宏樹が、25日の甲府戦の後半開始から出場した。酒井は日本時間24日未明に敵地で行われたロンドン五輪アジア2次予選クウェート戦に出場し、この日の午後1時ごろ成田空港に到着。その足で甲府まで駆け付け、ベンチ入りだけでなく、ピッチにも立った。

 起用を決断したネルシーニョ監督は、試合後のテレビインタビューで「酒井はいま成長著しい選手。代表が終わったあとも気持ちが入っていて、チャンスがあるなら試合に出たいと、彼から話があった。そういう気持ちもくんでメンバーに入れた」と志願出場だったことを明かした。

 クウェート戦は先発し先制ゴールを決めてフル出場を果たした。U-22代表のチームメイトでともにSBのポジションでしのぎを削る甲府DF吉田豊もこの日、ベンチ入り。負けられない気持ちはあっただろう。なにより、柏では昨季終盤からレギュラーをつかんだばかりで、少しの時間であっても試合に出て、レギュラーをキープしたい思いがあった。

 DF村上佑介が右SBで先発したが、指揮官はプレーぶりに満足できなかったようで、「前半を見て、後半は、彼みたいな選手が必要だと(思って起用した)」と酒井を後半から起用した理由を説明した。酒井はアシストこそなかったが、攻守に渡って安定したプレーを披露した。1失点したが、これはDF近藤直也がDFラインでのドリブルを奪われてのもので、ネルシーニョ監督も「見事に応えてくれた」と評価した。

 A代表のアルベルト・ザッケローニ監督も評価し、一部報道では、早ければ8月の親善試合・韓国戦でA代表に選出される可能性が浮上している右SB。この日はタフさでもアピールに成功した。柏はもちろん、U-22でもA代表でも-。酒井にはフル回転が期待される。

(文 近藤安弘)

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