[6・29 J2第2節 富山0-2徳島 富山]

　前節5試合ぶりに勝利を挙げた5位の徳島ヴォルティスと8試合勝利のない19位・カターレ富山との一戦は、徳島が2-0で勝利。4位へ浮上した。
　
　立ち上がりは9試合ぶりの勝利を目指す富山が攻勢に出る。MF平出涼の縦パスに反応したFW苔口卓也が右足シュートへ持ち込み、13分にはMF大西容平が左足シュートを放つ。ホームのサポーターの前で勝ち点3奪取を果たそうと富山は序盤、アグレッシブな戦いを見せた。

　だが先制したのは押し込まれていた徳島だった。前半30分、CKのこぼれ球をつなぐと左サイドのFW柿谷曜一朗がスルーパス。これにゴールラインギリギリで追いついたMF衛藤裕がクロスを上げるとファーサイドのDF島村毅が頭でゴール左隅へ押し込んだ。元FWのDF島村が決めた2試合連続ゴール。試合後のインタビューで島村が「いい時間帯に点が入って余裕が出た」と振り返ったとおり、このゴールでリードを奪った徳島は安定した試合運びで1-0のまま試合を進める。

　そして後半26分、左サイドを起点としたパスワークで完全に富山ディフェンス陣を翻弄すると、最後はPAで柿谷が落としたボールを衛藤がコントロールから右足シュートをゴール右隅へ叩き込んだ。

　意地を見せたい富山は試合終盤左サイドからチャンスをつくるが、平野のヘディングシュート、右足ミドルは得点に結びつかず。2-0で勝った徳島の島村は「3連勝目指して頑張る」。一時2位まで浮上しながら4試合未勝利で8位にまで後退した徳島。連勝を続けて上位争いに食らいつく。

(文　吉田太郎)