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浦和・高橋が今季初アシスト、「やっとチームの得点に関われた」

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[7.2 J1第2節 浦和1-1G大阪 埼玉]

 浦和レッズのDF高橋峻希が今季初アシストを決めた。0-1の後半32分、右サイドから得意の右足で絶妙なクロスを入れ、MF原口元気のヘディングシュートを導いた。待ちに待った瞬間に、高橋は満面の笑みを浮かべた。

「狙い通りです。アシストは今年初めて。やっとチームの得点に関わることができた」

 開幕の神戸戦は欠場したが、それ以降はこの試合までリーグ戦全12試合にフル出場していた。だが、まだアシストがないことを気にしていた。ようやく、攻撃参加が武器の右SBとして理想の結果が残せ、試合後はほっとした表情を見せた。

 この日もフル出場し、アシストのほか、シュートも2本放つなど攻守で奮闘したが、2人への“対抗心”がエネルギーとなった。1人は対面となったG大阪MF宇佐美貴史だ。「直接、近くでプレーするのは初めてだけど、やってみて、やっぱりうまいなと思った。その才能をバイエルンでも発揮して欲しいですね」。素直に相手を称えながらも、逆に自身が抑えて、攻撃的にプレーすれば、G大阪の得点力を抑えられると考えた。高橋は宇佐美より2つ年上なだけに、やられたくない気持ちがあった。結果的に、高橋のサイドからはゴールを決めさせなかった。

 闘志の源になったもう1人は、G大阪のDF加地亮だった。2006年ドイツW杯に出場するなど長らく日本の右SBの第一人者だったベテランだ。日本代表は引退したが、今でもJ屈指のタレント。高橋は「(試合中)見てましたね。1対1の間合いとか、見ててうまいなと思った」という。同じ右SBとして、いつかは追い付き、追い越したい選手。より闘志に火がついた。

 「今日は勝ちたかった。ガンバに勝てば自信になっていたので、勝ちたかったです。きょうはゴールを決めるチャンスもあった。そういうシーンを増やして、チームに貢献できるようにしたい」

 高橋は後半37分に、PA内右からフリーで放ったシュートをサイドネットの外側に外しており、悔しさもにじませた。勝てなかったのは悔しいが、それだけ攻撃に絡めたという充実感もある。このくらいの出来が“当たり前”になるよう、若き右SBは精進を続ける。

[写真]同点アシストを決めた高橋

(取材・文 近藤安弘)

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