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「柏と差を詰めるチャンスだった」、裏を狙い続けた大黒が7戦ぶり一発

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[7.3 J1第2節 横浜FM2-1川崎F 日産ス]

 貪欲に裏を狙い続けた。横浜F・マリノスのFW大黒将志は立ち上がりから何度も最終ラインの背後を取り、シュートチャンスをうかがう。開始早々3分の決定機はシュートをクロスバーに当ててしまったが、その後も鋭い動き出しで相手守備陣をかく乱。前半22分にセットプレーから先制点を許したが、大黒のゴールへの執念がまさった。

 前半37分、ハーフウェーラインからDF栗原勇蔵がロングフィード。DF菊地光将が目測を誤り、ボールが裏に流れてくると、抜かりなく背後に走り込んでいた大黒が胸トラップから右足を振り抜いた。豪快にニアサイドをぶち抜く豪快なひと蹴り。値千金の同点弾で横浜FMが試合の流れを引き戻した。

「最初の1回目で決めたかった。打った瞬間、でかいと思ってクロスバーにも当たらないと思った」。3分の決定機。クロスバーの跳ね返りに詰め切れなかったことを悔やんだが、次のチャンスは逃さなかった。「次は決められてよかった。今日はいい流れで入って、前半から押し込んでいた。失点しても下を向かなかったし、あきらめなかったのがよかった」と胸を張った。

「柏が昨日負けていたのは分かっていたし、差を縮めるチャンスだった。それができてよかった」。チームは逆転で今季初の3連勝。首位・柏に勝ち点1差まで迫った。「守備は安定しているし、前の選手がだれか点を取れば絶対に勝てる。自分自身、もっと取れるように頑張って、チームに貢献したい」。5月21日の甲府戦(4-0)以来、7試合ぶりとなる今季4点目。大黒が量産体勢に入れば、チームがさらに勢い付くのは間違いない。

(取材・文 西山紘平)

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