[7.18 J2第21節 草津0-5鳥取 正田スタ]

　ガイナーレ鳥取はFW美尾敦のクラブ史上J初となるハットトリック、FWハメドのJ初ゴールなどでザスパ草津に5-0と大勝を収めた。今季最多の5得点。連敗を2で止め、5戦ぶりの白星を手に入れた。

　9戦ぶりの先発を飾ったハメドが全得点に絡む大車輪の活躍だった。開始直後から強烈なロングシュートで相手ゴールを脅かすと、その後もドリブルでチャンスをつくった。

　そして前半11分、PA内右からドリブル突破。放ったシュートはGKに弾かれたが、こぼれ球を実尾が左足ダイレクトで押し込み、先制に成功した。同39分にはハメドのパスに抜け出したFW梅田直哉とGK橋田聡司がPA内で交錯。こぼれたボールはゴール内へ流れ込み、オウンゴールで2点差にリードを広げた。

　後半に入っても鳥取の勢いは止まらない。ハメドと美尾のホットラインが爆発。後半6分、ハメドのスルーパスに抜け出した美尾がDFとGKをかわしてシュートを流し込んだ。美尾の2点目で3-0と突き放すと、同18分、ハメドの大きなサイドチェンジから左サイドを抜け出した美尾がDFをかわしてPA内左に切れ込む。最後はGKを正面に冷静にシュートを沈め、ハットトリックを達成。試合を決定付けるゴールを決めた。

　試合を締めくくったのは、ここまでの全4得点を演出してきたハメドだった。後半36分、MF実信憲明のスルーパスに抜け出すと、GKとの1対1から冷静に右足シュート。ハメドのJ初ゴールで5-0のゴールラッシュを締めくくり、鳥取が5試合ぶりの勝利を飾った。

　Jの舞台でクラブ史上初のハットトリックを達成した美尾は試合後のインタビューで「チームとして、なかなか勝ててなかった。そんな中で得点を取れて良かった」と安堵の表情。「監督、スタッフ、選手みんなを信じてやってきたことが勝利につながった」と弾けるような笑顔をみせた。
　　
　一方、草津はG大阪へのレンタル移籍が決定したFWラフィーニャが抜けた最初の試合で大敗を喫した。最近3試合で計10失点と守備陣が崩壊。攻撃陣も2戦連続無得点と沈黙している。これで6戦勝ちなし(1分5敗)となり、順位も12位から15位へ後退。エースの流出という事態も重なり、苦しい状況が続きそうだ。