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兵藤が値千金弾!横浜FMが神戸を下し首位キープ、神戸は相馬が初出場も……

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[7.23 J1第6節 横浜FM1-0神戸 日産ス]

 J1は23日、東日本大震災の影響で延期されていた第6節の1日目を行った。日産スタジアムでは首位の横浜F・マリノスヴィッセル神戸が激突した。横浜FMは主導権を握りながら得点が奪えない展開が続いていたが、後半18分にクロスボールの落としをMF兵藤慎剛が決めて1-0で勝利した。2位の柏も勝利し勝ち点は37で並んだが、前節同様に得失点差で2上回り、横浜FMが首位をキープした。

 横浜FMは4-4-2システムを採用。GKは飯倉大樹、DFラインは右から小林祐三、栗原勇蔵、中澤佑二、波戸康広。中盤はダイヤモンド型でワンボランチに小椋祥平、右MFに中村俊輔、左MFに兵藤慎剛、トップ下に谷口博之が入った。2トップは大黒将志と渡邉千真が組んだ。

 神戸はドイツ帰りの新加入選手、DF相馬崇人が初のベンチ入りを果たした。システムは4-4-2でGKは徳重健太、DFラインは右から石櫃洋祐、北本久仁衛、河本裕之、茂木弘人。ダブルボランチは松岡亮輔と田中英雄が組み、2列目は右に朴康造、左に ボッティが入った。2トップは吉田孝行とポポが組んだ。FW大久保嘉人はベンチスタートだった。

 開始4分、横浜FMが見せ場を作った。右CKのチャンスで俊輔がPA右の小林に、相手の不意を突くショートパス。小林がクロスを入れ、中央で大黒がヘディングシュートを放った。しかし、不運にもGK正面で防がれた。

 神戸はポポのスピードを生かしてカウンターを仕掛けようとするが、横浜FMの堅守に苦しむ。横浜FMは前半7分、再びチャンスを作った。左サイドから谷口が右にサイドチェンジのパスを出し、PA右で渡邉が受ける。これに俊輔が走り込み、リターンを受けて右足でシュートを放った。しかし、わずかにタイミングが合わず、上に外れた。

 その後も横浜FMが主導権を握る。前半12分、小椋の縦パスに渡邉が反応し、PA正面から左に切れ込んで左足ミドル。同28分にはPA右で谷口のスルーパスに抜け出して渡邉が右足でシュートを放ったが、いずれも決めきることができなかった。

 神戸はバイタルエリアを崩せずにシュートまでいけない。前半22分に吉田がカウンターからPA左に突進し、右足ミドルを放ったが、わずかに左に外れた。攻めながらもゴールが奪えない横浜FM。前半32分には谷口がブレ球気味のロングシュートを放ち、GK徳重が前に弾いた。これに大黒が詰めて胸トラップから左足を振り抜いたが、上に外してしまった。

 横浜FMは前半39分、右サイドで得たFKで俊輔がストレート気味のボールを中へ入れた。これをややファーサイドで渡邉がヘディングで合わせたが、左に外してしまった。前半は横浜FMが好機を連続して作りながらも、結局は0-0で折り返した。

 後半も横浜FMがペースを握った。開始4分、渡邉が右サイドに展開し、小林がアーリークロス。これにファーサイドで谷口が頭を合わせたが、わずかにボールが長かったこともあり、ジャストミートできなかった。後半8分、神戸がチャンスを作った。後方からのロングパスに吉田が抜け出し、GK飯倉と1対1に。しかし、小林が戻って対応し、吉田はシュートまでいけなかった。

 神戸は少しずつリズムをつかむ。後半14分、カウンターからポポが仕掛けてPA左から右足シュート。タイミングは良かったが、わずかに右上に外れてしまった。神戸は同15分、攻勢を仕掛けるべく吉田に代えてFW大久保嘉人を投入した。

 しかし、神戸の思惑とは反対に、横浜FMが先制に成功した。後半18分、左サイドから波戸が左足クロス。これをファーサイドで谷口が競り勝って落とすと、中央にいた大黒はDFに体を寄せられてシュートを打てなかったが、兵藤慎剛が反応して左足で突き刺した。6試合ぶりの今季4得点目を決めて1-0のリードをもたらした。

 横浜FMは後半20分、渡邉に代えてDFキム・クナンを投入。ポストプレーで起点になることを狙ってFWに据えた。対する神戸は同24分、朴に代えてMFホジェリーニョを入れた。この時間、両軍ともに選手交代が活発化する。横浜FMは同28分、俊輔に代えてDF天野貴史を送り出し、右MFに据えた。

 その後、一進一退の攻防が続く。神戸はセットプレーで何度か好機を迎えたが、横浜FMの堅守に苦しみ、ゴールをこじ開けることができない。そんな中、後半39分、神戸はドイツ2部のコットブスから獲得したDF相馬崇人をボッティに代えて投入。相馬は左SBに入り、茂木を前線に上げた。横浜FMは同41分、大黒に代えてMF長谷川アーリアジャスールを入れた。

 神戸は必死に攻めるが、バイタルエリアを崩せない。ロスタイムは4分。大久保を中心にカウンターを狙うが、横浜FMが必死に守る。後半50分、神戸がラストチャンスを作った。右サイドからの折り返しを相馬が右足シュート。これはDFにブロックされたが、こぼれ球を田中が拾ってシュート。しかし、これは左のサイドネットを突き万事休す。直後に試合が終了。横浜FMが1-0で勝利し、再び得失点差で首位を守った。横浜FMはこれで7戦負けなしと好調を維持している。

(取材・文 近藤安弘)

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