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柏・中島が移籍後初先発で決勝アシスト、「苦しい半年が励みになった」

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[7.23 J1第6節 柏2-1鹿島 国立]

 柏レイソルのDF中島崇典が決勝点をアシストし、“デビュー戦”に花を添えた。今季福岡から加入し、この日が移籍後初出場初先発。公式戦出場は福岡時代の昨年12月25日、天皇杯準々決勝・F東京戦以来、約7ヵ月ぶり。「ピッチに入る前は緊張して、最後は足をつっちゃったけど……」と苦笑いしながらも、表情には充実感と笑みが広がった。

「自分にはこれしかないから」と冗談めかして振り返ったのが値千金の決勝アシストだ。1-1の後半35分、左サイドでボールを受けると、縦に鋭いグラウンダーのパス。MFレアンドロ・ドミンゲスの足元にピタリとラストパスを通した。

「ボールスピードと球の質がよければいいところにいくかなと。その前にも1本いいパスが入って、そのイメージがあった。(水野)晃樹がサイドで引き付けてくれていたので、あそこが空いていた」。ワントラップで前を向いたレアンドロが豪快な右足ミドルを叩き込み、決勝点。中島のパスがチームに勝ち点3をもたらした。

 福岡から新天地を求めた今シーズン。これまではベンチ入りも1試合もなかった。「すごい苦しい半年だった。でも、その半年のおかげというか、試合の途中で当時のことを思い出しながら、きついときに自分の励みになった」。悔しさをピッチにぶつけ、90分間走り切った。

「チームが勝ったので合格点を付けたいけど、もっとできるところもダメなところも多かった。次はもっといいプレーをしたいし、次も出られる保証はない。ライバルは多いし、毎試合いい準備をして、自分が出た試合はすべて勝てるようにしたい」。柏での第一歩を踏み出した背番号2。チーム内の競争がさらに激しくなることで、相乗効果も生まれるはずだ。

(取材・文 西山紘平)

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